NHKエンタープライズが業務システムの改革を実施
株式会社NHKエンタープライズ(以下「NEP」)が、グループ会社である日本放送協会(NHK)のブランド力を活かすべく、基幹システムの大規模な刷新に取り組みました。この取り組みの一環として、NEPはSAP S/4HANA®を導入しました。このシステムは、より効率的な業務運営を促進し、特に著作権管理やロイヤリティの管理に関して、従来の複雑な個別システムからの脱却を図るものです。
システム導入の背景
NEPは、アニメやミュージカル、イベント制作、そしてライセンスビジネスといった多岐にわたる事業活動を展開しています。しかし、これまでの統合システムの乱立から、担当者ごとに異なる業務システムを使用するという複数の課題が存在していました。このような状況では、業務ルールや手続きが複雑化し、システムの保守管理が煩雑になる一方、情報のやり取りに時間がかかるなどの非効率が生じていました。
NEPは、このような課題を解消するために、SAP S/4HANA®の導入を決定しました。このシステムは国内はもちろん、海外市場でも利用可能なため、国際的なビジネス展開を視野に入れた戦略的判断でもありました。
著作権管理システムの刷新
また、NEPは著作権システムの強化も目指しています。SAP S/4HANA for rights and royalty management by Vistexを用いることで、様々なコンテンツの購入や販売管理が一元化されました。この新しいシステムの導入により、業務担当者は複数のシステムを操ることなく、必要な業務を一つのインターフェースから行えるようになります。これにより、著作権管理にかかる時間が大幅に短縮され、業務の流れがスムーズになることが期待されています。
未来に向けた展望
基幹システムと著作権システムの刷新により、NEPは、コンテンツの著作権管理、購入・販売管理、権利保有者への著作権料の支払い、権利利用者への請求業務を一元化することが可能になります。これにより、変化の激しい放送業界にも柔軟に対応しつつ、業務の効率化が図れ、情報の精度向上とデータ提供の迅速化が実現される見込みです。
企業の持続的な成長を支援するパートナーシップ
SAPジャパン、Vistex、株式会社ノムラシステムコーポレーション(NSC)は、このプロジェクトを支えるために協力しています。これらの企業は、様々な企業へ向けた業務効率化と事業成長を促進するため、引き続き革新的なソリューションやサービスを提供し続けます。これにより、顧客企業がより高い競争力を持ち、持続可能な成長を遂げられるよう支援していく姿勢が確立されています。
今後のNEPの取り組みに、業界全体からの期待が寄せられています。