段階を踏み出した新たな物流の形
2024年12月、長瀬産業株式会社(以下、長瀬産業)は「化学品AI共同物流マッチングサービス」を用いた初の共同物流の社会実装を果たしました。このサービスは、物流と化学品業界の架け橋となる重要な役割を担っており、物流効率の向上と環境への配慮を兼ね備えた取り組みを進めています。
共同物流の実現
この取り組みでは、物流会社(以下A社)と化学品メーカー(以下B社)がそれぞれ自社の荷物を一台のトラックに積載し、富山県から大阪府、さらには石川県へと荷物を輸送しました。通常、トラックは荷物を降ろした後、空のまま帰ることが多いですが、共同物流を利用することで復路に他社の荷物を積むことができ、トラック運行の効率が大幅に向上しました。これにより、コスト削減に加え、CO2排出量の削減も実現します。
サステナビリティの追求
長瀬産業は、物流の各種課題を解決するため、サステナブルな物流網の構築を目指しています。このサービスを通じて、法律を遵守し安全な化学品輸送を行う技術を持ったドライバーの労働負荷を軽減することが期待されます。また、さらなるコスト削減や環境への配慮も通じて、化学業界全体の持続可能な成長を支えることを目指しています。
オフラインコミュニティの促進
長瀬産業は、サービスの充実化を図るため定期的に「物流オフラインコミュニティ」を開催しています。ここでは、業界の専門家を招いての講演や、参加者同士のコミュニケーションを促進し、物流業界の最新動向や共同物流の方向性について話し合われます。2023年12月12日には第3回が開催され、88社から117名が参加し、大いに盛り上がりました。
共同物流の成功事例
イベントでは、初めて共同物流を実現したユーザーの事例が共有され、パネルディスカッションを通じて他社の物流課題解決のヒントを得ることができたと参加者からのフィードバックも寄せられました。新たなビジネスチャンスを創出する場としての役割を果たし、参加者同士の新たなつながりも生まれる機会となりました。
物流マッチングの仕組み
「化学品AI共同物流マッチングサービス」は、2023年11月にサービス提供を開始し、AIを活用して約30秒で複数の企業間での物流マッチングを実現しています。これにより、低積載率で悩む企業同士が協力し合い、効率的な輸送ルートを形成できます。さらに、危険物の混載を制御する機能を有し、法令を遵守したマッチングが可能です。
今後の展望
長瀬産業は、今後も約70社のユーザー登録を基に、ユーザーとのコミュニケーションを強化し、さらなるサービスの充実化を図っていく予定です。化学業界の物流課題を解決するためのソリューションを提案し続ける中で、より多くの企業にこの共同物流サービスの利用を促進していきます。
企業間の協力を促進し、持続可能な物流を実現する長瀬産業の取り組みは、今後の化学業界全体にも新たな風を吹き込むことでしょう。
詳細情報
お問い合わせ
長瀬産業株式会社
公式サイト
機能化学品事業部 Email:
[email protected]
報道に関するお問合せ:経営管理本部コーポレートリレーション部PR課 TEL:080-8828-8676