学生たちが探る兵庫の名物「タコ」の漁獲量減少の真相
2024年8月10日から11日にかけて、兵庫県明石市および淡路市で「タコの漁獲量減少の謎に迫れ!海のバンキシャ2024」が開催されました。このイベントは、一般社団法人「海と日本プロジェクトinひょうご」が主催し、次世代の海の担い手を育てるために実施されました。
イベントの背景
兵庫は新鮮で美味しいタコの名産地として知られていますが、近年その漁獲量が減少しています。海洋環境の変化や栄養塩不足など、さまざまな要因が考えられます。このイベントでは、主に小学生を対象に、タコの漁獲量減少に関する調査や体験を通じて、参加者自身が問題を理解する機会を提供しました。
学びの体験
参加したのは小学5・6年生の20名で、明石海峡を舞台にした1泊2日の体験型イベント。具体的には、水質調査や干しダコ作り、セリ見学など多彩なプログラムが用意されていました。
水質・底泥・プランクトン調査
明石浦漁港で採取した海水を用い、温度や栄養塩、塩分量を測定。顕微鏡で見たプランクトンには、海の健康状態を知る手がかりが隠れていることが分かりました。講師による解説も交えながら、如何に環境変化が生物に影響を及ぼすか学びました。
干しダコ作り
生きたタコを使っての干しダコ作りでは、参加者は緊張しつつも楽しんで手順を学びました。タコの特性や扱い方に関する講義も行われ、子どもたちが質問を投げかける姿が印象的でした。
セリ見学
セリの現場を見学し、タコや魚がどのように取引されるかを目の当たりにしました。取引の際に使用される専門用語や、売れ残った魚の処遇についての質問も活発に行われ、子どもたちの好奇心が際立っていました。
自然観察
磯浜での生き物観察では、様々な海の生き物に触れながら、彼らが生きる環境について教わりました。特に、海藻やプランクトンの重要性が強調され、海の食物連鎖の基本を理解する良い機会となりました。
かいぼりの体験
ため池のかいぼり作業を通して、土地の管理がどのように水質に影響を与えるのかを学びました。具体的なデータを取りながら、海に流れる栄養塩の重要性を認識しました。
学びの共有
最終的に、参加者たちは学びを振り返り、ポストイットを使ってポイントをまとめました。また、オリジナルラベル制作を通じて、タコの文化に関する理解を深めました。
参加者の声
参加者や保護者からは、実際の体験を通じて海との関わり方を学んだり、タコの存在が決して当たり前ではないことを認識したとの声が多く寄せられました。
まとめ
「タコの漁獲量減少の謎に迫る」というテーマのイベントを通じて、子どもたちは環境問題や食文化についての理解を深めました。これからの時代、次世代が海を守り伝えていくための一助となることを願っています。詳しい内容は、一般社団法人「海と日本プロジェクトinひょうご」のウェブサイトで確認できます。