犬猫の命を救うための輸血ドナープログラムが始動

血液で救う犬猫の命

最近、動物病院の現場では「輸血」が必要不可欠であるという認識が高まっています。飼い主同士が困ったときに助け合うその精神は、犬や猫といった愛するペットたちの命を救うことができるのです。そんな中、犬猫の輸血を促進するためのボランティアプログラムが立ち上がることになりました。この取り組みは、2021年1月にオープン予定のユナイテッド横浜WANCOTT動物病院の開院に合わせ、HTOTAL DOG SERVICEと協力して行われます。

働きかけの必要性

神奈川県や東京都を含む地域は、犬や猫を飼っている家庭が非常に多く、それに伴い輸血の需要も増えています。全国平均の犬猫飼育密度は1平方キロメートルあたり約50匹ですが、特にこの地域ではその数が約630匹を超えると言われています。このことから、獣医療において献血文化を発展させる必要性があるとされています。

また、ヒト医療における血液センターのような仕組みはまだ整備されておらず、病院単位でその都度ドナーを募る必要があります。このため、即時にドナーを見つけることが難しい現状です。これらの事情を踏まえ、ドナープログラムの必要性がますます高まっています。

クラウドファンディングを活用した支援

このプログラムの実施には、クラウドファンディングプラットフォーム「Ready For」を通じて広く支援を募ることが計画されています。実施期間は2020年10月26日から12月21日まで。支援者には、さまざまなリターンがあります。

- お手入れ年間パスポートが通常6000円のところ、5000円で提供。
- お手入れ年間パスポートと健康診断セットが22000円相当のところ、20000円の特別価格。

これらの収益の一部は、ドナーシステムの整備に活用されるとのことです。

集めた資金の使用目的

集まった資金は、様々な用途に充てられる予定です。具体的には、登録時に必要な身体検査や血液検査、感染症検査の費用や、輸血を必要とする動物のための医療機器の購入に使用されます。また、献血に協力してくれたペットオーナーへの感謝の粗品も用意される予定です。これにより、より多くのオーナーが輸血の意義を理解し、参加したくなるような環境を整えることができます。

さらには、症例検討会や飼い主向けセミナーを開催してノウハウを共有し、獣医療従事者だけでなく、一般の方々にも正しい情報を伝えていきます。これによって、犬猫の輸血に関する理解が深まり、助け合いの輪が広がることを目指します。

私たちには、愛するペットの命を救うためにできることがたくさんあります。輸血ドナープログラムが成功することで、より多くの命が救われ、愛犬家や愛猫家としての絆が深まることを願っています。私たちの取り組みは、まさに「助け合い」の精神で成り立っています。あなたも参加しませんか？