NTTドコモがベトナム市場に進出
NTTドコモがベトナムのDatVietグループと協力し、デジタル屋外広告(DOOH)事業を展開する合弁会社「Vie BOARD CORPORATION」を設立することが決まりました。設立式典は2024年7月19日にホーチミンにて開催され、8月には正式な運営が始まる見込みです。
背景と目的
ドコモは、日本国内でのデジタル屋外広告の経験を基に、海外市場でのビジネスモデルを確立しようとしています。特に、東南アジアの成長市場であるベトナムは、スマートシティ化や社会インフラの整備が進んでおり、DOOH広告市場も非常に高い成長が期待されます。
デジタル技術の進化を背景に、位置情報に基づく広告効果測定の技術を開発・活用してきたドコモは、これをベトナム市場に適用することで、広告配信の効率化を図ります。
Vie BOARDの事業内容
Vie BOARDでは、DatVietグループが持つリレーションを活用し、シティビジョンや駅構内、電車内の広告メディアを開発します。そして、ドコモが提供するデータサイエンス技術を組み合わせ、視認者数やユーザー属性を精確に推計し、より効果的な広告配信を実現するプロセスを構築します。
特に注目すべきは、これまでベトナムでは広告効果の測定に関する明確な技術や慣習が存在しなかった点です。Vie BOARDが提供するデータサイエンス技術を導入することで、広告効果が明確化され、広告主にとっても魅力的な環境が整います。
期待される効果
Vie BOARDの設立により、ベトナムのDOOH市場は大きく変化するでしょう。データに基づく広告配信が可能となることで、広告主は投資に対するリターンを明確に計測でき、広告の効果が可視化されます。また、広告主や広告代理店とのリレーションを強化し、さらなる市場開拓に努めることで、ベトナム国内のデジタル化を加速させることを目指しています。
各社の役割
- 日本のDOOH事業で培ったデータサイエンス技術を活用し、改善提案を行います。
- ベトナム国内におけるインプレッションデータの提供が大きな役割です。
- ベトナムでのDOOH事業の運営ノウハウや、クライアント営業機能を提供します。
- 地元のリレーションを活用し、新たなメディア開発や広告配信を推進します。
今後、Vie BOARDは、ドコモの独自技術とDatVietグループの地元ノウハウを活用して、ベトナム市場のDOOH広告の発展を加速することでしょう。これは、デジタル広告の未来を見据えた大きな一歩となります。