新規事業支援の新たな潮流
キュレーションズ株式会社と、株式会社森創および株式会社アクアリングが提携し、新たな事業開発支援サービスを提供開始することとなりました。この協業の狙いは、企業の新規事業アイデアからプロトタイプ、さらには製品化に至るまでのプロセスを一気通貫で支援することです。この新サービスは、11月下旬からの開始を予定しています。
新規事業開発に潜む課題
新規事業開発が行き詰る主な理由は、制度設計や人材育成に集中した支援が多く、実際のアイデアを具体的なビジネスに仕立て上げる「ノウハウ」や「リソース」が不足しているとされています。特に以下の2つの課題が浮き彫りになっています。
戦略策定やアイデア構想で終わる新事業開発
1. 事業テーマが企業にしっかりとフィットせず、具体的なアイデアに進めない。
2. 社内リソースだけでは製品を開発・事業化できない。
3. サービスやプロダクト開発に必要な専門知識やリソースの不足。
複雑化する新事業開発の実務
1. デジタルトランスフォーメーション(DX)に対応した開発スキルが不足している。
2. ソフトウェアからハードウェアまでのトータルな開発体制が整っていない。
3. 技術の実現性と事業性の確認が困難。
協業による新たな支援の実現
キュレーションズは、大企業を顧客に持ちながら新規事業のアイデア創出から市場化までをサポートしてきました。一方、森創とアクアリングはそれぞれの強みを生かしたプロトタイピングサービス「シサク研」を通じて、デジタルとフィジカル両方の領域で協力し、事業化を追求してきました。今後はこの3社の連携により、幅広い事業領域において「ソフト×ハード」のハンズオン支援を実現していきます。
提供するサービスの概要
新サービスでは、アイデア創出から実際の市場検証までの過程を約6ヶ月で完結させる高速開発プロセスを提案します。具体的には以下の流れになります。
1.
アイデア創出・仮説設定フェーズ(2ヶ月): 20の事業アイデアを生み出し、最も市場性のあるアイデアを5つに絞り込みます。作成したビジネスモデルの初期検証も行います。
2.
検証・プロトタイピングフェーズ(4ヶ月): 選定したプロトタイプの最適な手法を選び、ニーズや市場価値を実証しつつ、次のステップの明示に繋げます。
これにより顧客企業は段階的に事業化の判断ができ、投資リスクを低減することができます。
各社の思い
キュレーションズの代表、根本隆之氏は、過去のプロジェクトの経験を踏まえ、協業によって高品質な成果を提供していく姿勢を示しました。森創の櫻井泰雅代表も、企業が直面する複雑なニーズに応えるために、3社の力を結集することの重要性を認識しています。アクアリングの茂森仙直氏は、デジタルコミュニケーションの専門性を通じて、ビジネス成功を支えていく意義を強調しました。
まとめ
新サービスの立ち上げにより、企業が抱える新規事業開発の課題を解決するための大きな一歩が踏み出されました。キュレーションズ、森創、アクアリングの3社が手を組むことで、新たな価値を生み出し、社会に貢献するソリューションを提供していくことでしょう。未来のビジネスの可能性を感じさせるこの取り組みに、期待が高まります。