ABCI 3.0 構築発表
2024-07-11 12:44:11

HPEと産総研、生成AI基盤強化に向け次世代スーパーコンピューターABCI 3.0を構築

生成AI時代の幕開けを加速する、次世代スーパーコンピューターABCI 3.0



ヒューレット・パッカード エンタープライズ(HPE)と国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)は、生成AIの進化をさらに加速させるための強力な基盤を構築するため、次世代AIスーパーコンピューター「AI橋渡しクラウド(ABCI 3.0)」の共同開発を発表しました。

ABCI 3.0は、NVIDIA製の最先端テクノロジーを搭載し、半精度理論最高値(16 bit)約6.2 EFLOPS(エクサフロップス)という驚異的な性能を実現する予定です。これは、日本国内で最も高速なAI性能を誇るスパコンとなり、生成AIの学習や研究開発を飛躍的に加速させる可能性を秘めています。

ABCI 3.0は、産官学にクラウドサービスとして提供される予定です。これにより、研究者や開発者は、高性能な計算資源を容易に利用できるようになり、生成AIを活用した革新的な研究や社会実装を促進することができます。

世界をリードする技術と連携



ABCI 3.0は、HPEのCray XDシステムとNVIDIAのH200 Tensor コア GPU、Quantum-2 InfiniBandネットワークを組み合わせることで、高い性能と効率性を両立しています。

HPEは、長年培ってきたAIシステム構築のノウハウと実績を、産総研のABCI 3.0に注ぎ込みます。また、NVIDIAは、最先端のアクセラレーテッドコンピューティングプラットフォームを提供することで、ABCI 3.0の性能を最大限に引き出します。

期待される未来



ABCI 3.0は、生成AI分野の研究開発を加速させ、次世代の技術革新を牽引する存在となることが期待されています。具体的には、以下のような分野で貢献が期待されています。

  • - 医療分野: 新薬開発、病気を早期に診断するためのAI技術開発
  • - 製造業: 製品開発、生産効率向上のためのAI技術開発
  • - 環境分野: 地球温暖化対策、エネルギー効率向上のためのAI技術開発

ABCI 3.0は、生成AIの可能性を広げ、より良い未来を創造するための重要な基盤となるでしょう。

各社のコメント



HPE 社長兼CEO アントニオ・ネリ氏

「AIを身近で実用的にすることは、産業界全体のイノベーションを加速し、社会にインパクトをもたらすうえで非常に重要です。産総研のAIクラウドサービスに、HPEが実績を重ねてきたAIシステムとノウハウ、そして業界をリードするNVIDIAのアクセラレーテッドコンピューティングプラットフォームを選定いただいたことは大変な光栄です。産総研のシステムが、産業界・学界の研究促進、イノベーションの推進、生成AIからの価値創出に貢献することを期待しています」

産総研 執行役員 田中 良夫 氏

「生成AIの進展が著しい昨今、計算資源に対する需要が高まっています。産総研は、世界最高水準の機械学習処理性能を備えた強力なABCI 3.0スーパーコンピューター基盤を提供します。HPEおよびNVIDIAとの協業は、増大する一方の画像、音響、センサー情報のデータセットから構築する大規模基盤モデルの迅速な学習を促進するAIクラウドサービスを提供するにあたって重要であり、ABCI 3.0利用者のコミュニティをサポートするうえでもさらに緊密な連携に期待しています」

NVIDIA 創業者/CEO ジェンスン フアン 氏

「どの国も、イノベーションと成長を推進するために、その国専用のAIインフラを必要としています。HPEと産総研と協力し、日本独自の技術力とデータを活用することで、生産性を高め、経済を活性化し、科学的発見を促進できるよう支援していきます」

今後の展望



ABCI 3.0は、産総研、HPE、NVIDIAの緊密な連携によって実現するプロジェクトです。今後、ABCI 3.0は、日本の生成AI研究開発の中核となる存在として、新たなイノベーションを創出していくことが期待されています。


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