静岡新聞SBSグループとAuthleteのパートナーシップ
静岡新聞社と静岡放送(静新SBSグループ)は、最新のデジタル化に向けた取り組みの一環として、共通ID基盤の構築を進めています。この新たな基盤は、株式会社AuthleteによるAPIセキュリティの国際標準仕様を実装したものであり、ユーザーにとっての利便性の向上が期待されています。
静岡新聞社の役割
静岡新聞社は、静岡県内で新聞、テレビ、ラジオ、ウェブを通じて貴重な情報を提供してきました。販売部数は46.6万部に達し、地方紙の中でも注目される存在です。地域のスポーツ情報やビジネスニュースも扱いながら、生活に欠かせない情報を提供しています。そのため、デジタル化は不可欠な課題となっていました。
デジタルサービスの強化
近年、デジタルコンテンツの需要が高まる中、静新SBSグループは独自の課金型ニュースサイトや各種ポータルサイトの展開に力を入れています。また、2023年には「静岡新聞SBSデジタル @S+(アットエスプラス)」アプリをリリースし、このアプリを通じて県内のイベントやグルメ情報を提供しています。
ユーザーは、アプリ内で特定のコンテンツやサッカー情報を切り替えることができ、新聞記事を閲覧できることから、すでに多くの定期購読者の支持を得ています。ところが、これらのサービスを横断的に利用するには、共通のID基盤が必要だと認識されていました。
課題の解決
従来の会員基盤は「@S+」アプリ内に限られており、外部連携が難しい状態でした。そこで、静新SBSグループは2023年夏に新しい共通ID基盤の構築を決定し、グループ内のシステムインテグレーター、SBS情報システムに開発を依頼しました。
選ばれたAuthleteは、OAuthとOIDCに特化したソリューションを提供する企業で、そのフレキシビリティが高く評価されました。これにより、必要なユーザー管理や認証機能を備えつつ、セキュリティを担保することが可能となります。
実装と成果
新基盤の開発はLaravelを通じて行われ、円滑に進行。2024年9月にアットエスIDのリリースが予定されています。BD社の大村公二氏は、「今後はさらにサービスを拡充し、ユーザーの利便性を高めていく」と意気込みを語りました。
また、Authleteの川崎貴彦代表取締役は、クライアントとして静新SBSグループを迎えることに対し、大変光栄に思っていると述べ、引き続き安定したサービスを提供することを約束しました。これにより、アットエスIDの会員数増加が期待されています。
Authleteの特長
Authleteは、OAuth 2.0とOpenID Connectに基づくAPIセキュリティの機能を提供し、さまざまな開発環境での適用が可能です。より早い開発を実現するだけでなく、迅速なスケーリングオプションも特徴です。デジタル領域での進化が求められる現在、Authleteの採用は静岡新聞社にとって素晴らしい選択となりました。
静岡新聞SBSグループのデジタルサービスのさらなる進化に注目が集まります。