名古屋証券取引所が「exaBase」を全社導入
名古屋証券取引所では、業務の効率化を図るために、生成AI技術を活用する新たな試みを始めました。その中心となるのは、株式会社エクサウィザーズのグループ企業であるExa Enterprise AIが提供する「exaBase 生成AI」です。この導入により、同取引所は自社業務の質と効率を大幅に向上させることを目指しています。
導入の背景
名古屋証券取引所は、これまでに多くの業務システムの開発やツールの導入・運用を通じて効率化に取り組んできました。しかし、こうした取り組みには多くのコストと時間がかかり、少量の業務には効果が限定的であることが課題となっていました。また、社内に不足しがちな専門技術者が、ツールの作成を属人的に行っていることも問題視されていました。そこで、生成AIがもたらす柔軟性に注目し、eleBaseの導入を決定したのです。
「exaBase 生成AI」とは
「exaBase 生成AI」は、法人向けの生成AIサービスで、コストパフォーマンスに優れた利用形態を提供します。少量からでも低コストで利用可能であるため、名古屋証券取引所の多種多様なニーズに対応することができます。
また、最新のAIモデルであるGPT-4oやo3-miniを利用することで、高い精度と迅速なレスポンスを実現しています。さらに、禁止ワードの登録や機密情報のブロック機能も標準装備されており、セキュリティ面でも十分な配慮がなされています。
期待される効果
名古屋証券取引所では、業務を全般にわたって「exaBase 生成AI」を活用することで、文章作成、議事録作成、データ分析など、幅広い業務において作業効率を大幅に改善することを期待しています。具体的には、各種会議の議事録や市場に関する報告書の作成にかかる時間削減を狙っており、より迅速かつ的確な情報提供が可能となるでしょう。
これにより、証券市場のプラットフォームとしての信頼性を高め、投資家にとっても魅力的な条件を提供することが可能になると考えています。Exa Enterprise AIは、今後も名古屋証券取引所が生成AIを活用し、デジタルトランスフォーメーションを進めるための支援を行っていく方針です。
実績と今後の展開
すでに「exaBase 生成AI」は2023年6月のサービス開始以来、740社以上、約7万のユーザーに利用されており、名古屋証券取引所以外でも、豊田合成や名古屋鉄道といった企業に導入されています。これらの企業では、生成AIを利用した業務の革新が進められており、業務効率化や生産性向上に寄与しています。
今後も「exaBase」は、企業独自のデータを基にした特化型サービスの進化に加え、利用者が生成AIによる生産性向上を視覚化しやすい機能を提供することで、より多くの企業に受け入れられることを目指します。
まとめ
名古屋証券取引所による「exaBase 生成AI」の導入は、業務の効率化だけでなく、証券市場全体の信頼性向上にも寄与する重要な一歩と言えるでしょう。新たな技術を使った業務改革は、今後の市場運営に大きな影響を与えることとなるでしょう。