名古屋マリオットアソシアホテル、シンプリーと提携しベビーシッターサービス開始

名古屋マリオットアソシアホテルが提供する新たなベビーシッターサービス

名古屋マリオットアソシアホテルと株式会社Simplee（シンプリー）が業務提携を結び、2025年7月より宿泊者向けに新しい「ベビーシッターサービス」を提供します。この取り組みは、国内外の宿泊客がより安心して滞在を楽しむための一環としてスタートします。

提携の背景

名古屋マリオットアソシアホテルではこれまで、コンシェルジュによる個別のシッター手配を行っていました。しかし、事前予約に時間がかかってしまうことや顧客の希望に十分に応えられない場合もあったため、より効率的な仕組みを導入する必要がありました。

シンプリーは、お子さまを連れての旅行をもっと安心して楽しめるようにしたいという考えを共有し、この提携が実現しました。宿泊者はホテルの公式サイトから直接シッターを予約できるサービスが新たに提供されます。ホテル総支配人の杉本篤史氏は、「単なるベビーシッター派遣だけではなく、日本文化を体験しながら観光に同行する貴重な機会を提供できるサービスだ」と語っています。

サービス概要

この新しいベビーシッターサービスは、宿泊者がホテルの公式サイトから日本語、英語、中国語のいずれかで直接予約できるシンプルな仕組みとなっています。シンプリーと顧客との直接コミュニケーションが可能で、よりスムーズにサービスを利用できるのが特徴です。

- チャイルドケア: 客室内で行われる時間制のチャイルドケア
- 観光地への同行: 名古屋城や科学館など、地域ならではの観光地への案内サービス
- 日本文化体験: 茶道や折り紙といった文化体験を提供し、訪日観光客に親しんでもらう企画
- 多言語対応のシッター: 日本語・英語・中国語に対応したシッターが用意されます。

シンプリーの代表取締役諏訪実奈未氏は、「子育て世代が旅行に行くことを我慢する必要がなくなるよう、新たなスタンダードを築きたい」と話しています。ホテル滞在中にシッターが子どもをお預かりし、自由な時間を楽しむことで、家族旅行の質が高まります。

取り組みの意義

海外では、親が食事やイベントに出かける際にシッターサービスを利用することが一般的ですが、日本の旅行者にとっては、安心して利用できるシッターを見つけるのが難しいのが現状です。このサービスの導入により、宿泊客は旅行で「やりたいことを我慢しなくてはならない」というストレスから解放され、ホテル内のレストランやスパなど、さまざまな施設を楽しむ機会が増えると期待されています。

シッティングサービスを専門業者に依頼することで、ホテルは本来のホスピタリティに集中でき、顧客全体の満足度向上にもつながります。今後、インバウンド需要の拡大を背景に、東京や京都だけでなく、地方都市や観光地でもシッターサービスの提供が可能になる見込みです。

将来の展望

ジェイアール東海ホテルズの沖村グループリーダーは、「名古屋マリオットアソシアホテル以外のインバウンド需要が見込まれるホテルにも、チャイルドケアをインフラとして整備していく」と語っています。国内外のすべての宿泊客に対し、より良い滞在体験を提供するための努力を続けていく方針です。

シンプリーの諏訪氏は、「観光立国を目指す日本にとって、お子さま連れの旅行を安心して楽しんでもらうことは重要な意義を持つ」と強調しています。また、文化体験や多言語対応を含むチャイルドケアサービスを通じて、育児中の家族に「我慢しなくてもいい旅」を届けていく考えを示しています。