札幌で実現する医療的ケア児のための新しい拠点
札幌市手稲区に、医療的ケアや肢体不自由がある子どもたちとその家族が安心して通える児童発達支援事業所「こども発達支援 coconone」を設立する計画が進行中です。このプロジェクトは、理学療法士の夫婦が手がけるバリアフリー設計の古民家リノベーションを支援するためのクラウドファンディング活動として、2025年4月27日から始まりました。
増加する医療的ケア児のニーズ
厚生労働省によれば、日本全国で医療的ケアを要する18歳未満の子どもは約2万人に達し、特に北海道内では通所施設が不足しています。このため、多くの保護者が長距離を移動しなければならない現状があります。理学療法士として12年以上の経験を持つ和泉夫妻は、こうした現実を目の当たりにし、地域に必要な支援拠点を設立する決意を固めました。
特徴的な施設設計
「こども発達支援 coconone」では、以下の特徴を持った施設を目指しています:
1.
専門職が常駐: 理学療法士をはじめ、保育士や看護師が常に在籍し、子どもたちのニーズに応じたサポートを提供します。
2.
医療的ケアに対応: 吸引器や酸素濃縮器への電源供給を行い、医療的ケア児を10名受け入れる枠を確保します。
3.
完全バリアフリー: 古民家をフルリノベーションし、すべてのスペースにおいてバリアフリーを徹底。段差解消や広いプレイスペースを設計し、車椅子での移動がしやすい環境を整えます。
4.
防災対策: 非常用ポータブルバッテリーも常備し、停電時でも医療機器が稼働できるようにします。札幌は地震や豪雪のリスクが高いため、この対策は非常に重要です。
5.
親子通所とピアサポート: 施設内では子育て相談会やきょうだい支援も行い、孤独な子育てを防ぎます。
目指す未来
クラウドファンディングでの目標金額は300万円で、この資金をもとに2025年7月1日の正式開所を目指しています。施設は開所から約6か月で定員を充足させ、2026年までには地域の小児科やリハビリテーションに関わる機関との連携も図る計画です。「医療的ケア児とその家族が安心して生活できる街づくり」に向け、地域貢献を果たすことを目標としています。
支援の呼びかけ
現在、さまざまなリターンを提供する支援プランが用意されており、少額からでも応援が可能です。詳細はクラウドファンディングのページをご覧ください。単なる資金提供ではなく、このプロジェクトに参加することが、地域の未来のために貢献する一歩になります。
プロジェクト概要
- - プロジェクト名: 医療的ケア児も通える「こども発達支援 coconone」設立プロジェクト
- - 支援受付 URL: CAMPFIRE
- - 目標金額: 300万円
共同体で支え合うことの重要性が高まっている今、医療的ケア児に特化したこの取り組みが、多くの家族にとって明るい未来をもたらすことを願っています。