株式会社東洋経済新報社がストックボイスを傘下に
株式会社東洋経済新報社(以下、東洋経済)は、個人投資家向け放送局として知られる株式会社ストックボイスの全株式を取得する契約を、2025年6月10日に締結しました。この契約に基づいて、2025年7月1日にはストックボイスが東洋経済の完全な子会社となる予定です。これにより、両社はメディア領域でのさらなる競争力を強化しようとしています。
ストックボイスは、2004年の設立以来、個人投資家に向けて株式情報を発信する存在として成長を続けてきました。特に、2006年からは東京証券取引所内の専用スタジオから、リアルタイムで株情報を配信するライブ動画サービス「STOCKVOICE.TV」を提供しています。現在、月間視聴者数は350,000人を超え、東京MXやサンテレビ、三重テレビといったメディアでも広く番組が放送されており、多くの投資家から厚い信頼を寄せられています。
東洋経済もまた『会社四季報』を中心に個人投資家向けの事業を展開しており、これまでにもストックボイスとは協力関係にありました。今回の株式取得により、ストックボイスの強みである動画コンテンツと、東洋経済の企業や産業に対する編集力を融合することで、個人投資家向けメディアとしての存在感をさらに高めていく狙いです。
ストックボイス社の展望
ストックボイスの代表取締役社長、倉澤良一氏は「このたび東洋経済新報社との提携により、我々の動画配信サービスの新たな可能性を広げていくことができる」と期待を寄せています。同社は、今後も信頼性の高い情報提供を行い、日本最大のマーケットメディアを目指すと述べています。
東洋経済社の強化戦略
一方、東洋経済新報社の代表取締役社長、山田徹也氏は「ストックボイスの潜在力を最大限に引き出すことで、『会社四季報』やそのオンラインサービスの発信力を強化し、個人投資家のニーズに応える体制を整えていく」とコメントしています。これにより、両社のグループとしてのシナジー効果が期待されます。
今後の展望
両社の連携により、個人投資家向けの情報提供の質が向上することが期待されており、ますます多様化する投資ニーズに対応するための新たなクリエイティブなコンテンツ開発にも力を入れていく計画です。このようにして、東洋経済新報社とストックボイスは、設立から持ち続けた価値観を大切にしながら、共に成長していくことを目指しています。
これからの展開について、アナリストや投資家たちは注目しており、今後の新しい情報発信に期待が寄せられています。