南アルプスの自動化
2025-07-31 23:51:28

南アルプスから生まれた新しい自動化システムの魅力とは?

南アルプス発、現場を支える自動化技術



製造業や工場の現場では、効率化や省人化が求められる一方、全てをロボット化するのは現実的でないのが多くの企業の悩みです。そんな悩みを解消すべく、山梨県南アルプス市の地場企業2社が手を組んで提供するのが「コラボシステム」です。このシステムは、協働ロボットとバランサーを組み合わせた、現場に寄り添った自動化ソリューションです。

“ちょうどいい自動化”とは?


現場のニーズに応えるために、甲斐ダイアログシステム株式会社とトーヨーコーケン株式会社が協力して開発したこのシステムは、「全部をロボット化しない」「もっと柔軟性のある方法を探したい」という声から生まれました。特に中小の製造現場においては、フルオートの自動化設備は設置に多くのコストやスペースがかかります。そのため、ロボット化の推進が難しいとされています。

技術の融合


甲斐ダイアログシステムは、FA装置の設計・製作、そしてロボットの制御までを一貫して手掛ける企業です。一方、トーヨーコーケンは、多くの特許技術を持つオートバランス制御バランサー「ウルトラバラマン」を展開しています。この二社の技術が融合することで、限られたスペースでも安心して使用できるコンパクトな自動化システムが実現しました。

生産性向上の実際


このコラボシステムを活用した結果、実際に35kgのワークを安定的に搬送することに成功し、人的作業にかかる時間を最大5分の1に短縮、さらに生産能力は約1.5倍に向上しています。別の事例では、80kgクラスの重量物の搬送実績もあり、さらに300kg超の重量物への対応も予定されています。

3つのメリット


このシステムの導入には、以下のようなメリットがあります:
1. 導入コストの削減: 大型設備に頼らず、省スペース型で手軽に自動化設備を導入可能。
2. 安全な作業環境の提供: 協働ロボットとバランサーの組み合わせにより、人との協調作業が実現。
3. 柔軟性のある拡張性: モジュール設計により、将来的なラインの拡張や機能追加が容易。

取り組みの広がり


このプロジェクトは、単なる製造効率の向上にとどまらず、少子高齢化や人手不足といった社会問題にも対処する解決策として位置づけられています。地元企業間の協力によって生まれたこの技術が、多くの現場での作業環境改善につながることが期待されます。

最後に


南アルプス市で生まれたこの「コラボシステム」は、製造現場の未来に向けた重要な一歩となるでしょう。人手不足が叫ばれる今、こうした“ちょうどいい自動化”が企業の新たな強みを生むのです。今後もこの技術がさらなる進化を遂げ、多くの現場で活用されることを期待しています。


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会社情報

会社名
トーヨーコーケン株式会社
住所
江東区南砂2-11-1江東区南砂2-11-1
電話番号
03-5857-3161

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