Powder Keg TechnologiesがSHARPと共創プログラムに参加
東京都太田区に本社を置くPowder Keg Technologies株式会社が、シャープ株式会社の主催する共創プログラム「Business Creation」に採択されたことが公告されました。これにより、同社は2025年5月末までに、共創プランのコンセプト検証を進めることになります。このプログラムに選定されたことは、同社のサイバーセキュリティ分野での革新的な取り組みをより広く認知してもらう絶好の機会となります。
SHARPの「Business Creation」プログラムとは
「Business Creation」は、シャープが今後の事業化を目指す重点分野におけるカスタマーのニーズや社会的課題に応えるため、スタートアップから新たな提案を募るプログラムです。優れた提案を行ったスタートアップと、シャープのリソースを結集し、協働して新たなビジネスモデルを創出することが狙いです。これにより、スタートアップは自身のアイデアや技術を活かしながら、より大きなマーケットへアクセスすることができるようになります。
Powder Keg Technologiesの取り組み
Powder Keg Technologiesは、自動ペネトレーションテストデバイスの研究開発を行っている日本発のサイバーセキュリティスタートアップです。会社は、疑似的なサイバー攻撃の手法を用いて、持続的かつ安全なデジタル社会の実現を目指しています。これまでに、Black Hat USAやCODE BLUEなどの国際カンファレンスに登壇し、NEDOなどのプログラムにも採択されるなど、その技術力と信頼性は広く認められています。
自動ペネトレーションテストデバイス「MUSHIKAGO」
同社が開発した自動ペネトレーションテストデバイス「MUSHIKAGO」は、企業のネットワークやシステムにおける自動ペネトレーションテストを実施可能な小型AIデバイスです。このデバイスは、ユーザーが特別なセキュリティ専門知識を持っていなくても、簡単に利用できるように設計されています。接続されたネットワークに導入するだけで、自動的にデバイスの探索を行い、脆弱性や設定ミスを検出し、侵入テストを実施することができます。
MUSHIKAGOの主な機能
- - 自動探査機能: ネットワーク上のデバイスを自動的に探査し、接続されたデバイスを視覚化します。これにより、企業はどのデバイスに脆弱性があるのかを把握できます。
- - 侵入テストの自動化: 独自のパスワードリストを利用し、ネットワーク経由での侵入を試みることができます。侵入に成功すると、認証情報の探索を行い、さらなる攻撃を試みることができます。
- - 自動レポート作成: テスト結果に基づいたレポートを自動で生成し、PDFやCSV形式で出力できるため、結果の管理が容易になります。
- - 産業システム対応: 工場などの特別な産業システムや専用プロトコルにも対応しています。これにより、より多くの業種で活用が可能です。
- - 簡単な導入: 専用ハードウェアで提供されるため、特別な環境構築が不要で、届いたらすぐに使い始めることができます。
Powder Keg Technologiesの取り組みは、サイバーセキュリティの強化に寄与するだけでなく、デジタル社会をより安全なものにする可能性を秘めています。SHARPと同社の共創がどのような成果をもたらすのか、今後の展開に期待が寄せられます。