新たな経済メカニズムで支払意思額を的確に把握する手法
株式会社エコノミクス&ストラテジーが開発した画期的な新手法が、消費者の支払意思額をより正確に把握する道筋を開いています。この新しいメカニズムは、特に複数の選択肢が並ぶ商品やプランにおいて、消費者が最大でどれくらいの金額を支払う意向があるのか、正直に引き出すことを目的としています。現在、特許出願中ということで、今後の展開に大きな期待が寄せられています。
支払意思額とは
支払意思額とは、消費者が特定の商品やサービスに対して「この金額を支払うことは無理ではない」と考える最高金額を指します。この額を正確に把握することは、企業が市場で競争力を持つためには欠かせない要素です。価格設定を誤ると、消費者の関心を引けなかったり、利益を最大化できない恐れがあるため、支払意思額をきちんと把握することは、企業戦略の要となります。
従来の手法の問題点
これまで、企業はPSM分析などのアンケート調査を用いて支払意思額を推定してきました。しかし、こうした方法には複数の制限が存在します。まず、回答者の意向にはバイアスが含まれることが多く、実際の支払意思額を正確に反映するものではありませんでした。また、複数のプランを一度に展開する際には、全体のバランスを考慮することが難しく、最適価格を導き出すことも大きな課題でした。
これを解決するためには、経済学のインセンティブ設計に基づく理論が必要です。特にBDM(Becker–DeGroot–Marschak)メカニズムは、多くの専門家によって評価されてきましたが、単一サービスに限定されており、代替となる複数のサービスを同時に扱うことは不可能でした。
新手法の開発
そこで、株式会社エコノミクス&ストラテジーは、RSOP(Random Sampling Optimal Price)メカニズムという新たな手法を採用しました。この手法は、代替関係にある複数のプランにおいて、各プランごとの支払意思額を正確かつ同時に引き出すことを可能にします。従来のアプローチでは難しい、複数プランの最適価格と価格差を設計する際にも有効です。また、選択型コンジョイント分析の考え方を組み込むことで、取得した支払意思額データの妥当性を事後的に検証する仕組みも整えています。
新手法の利用シーン
この新しいメカニズムは、特に新サービスの価格設計を行う企業に重宝されるでしょう。具体的には、次のようなニーズを有する事業者にとって極めて有用です。
- - 各プランごとに消費者の支払意思額を正確に取得したい。
- - 上位プランに対する追加支出の意向を把握したい。
- - パッケージ全体の最適な価格水準や価格差を精緻に設計したい。
株式会社エコノミクス&ストラテジーは、この革新的なメカニズムを搭載した「市場調査SaaS」を提供し、データに基づいた価格戦略の立案をサポートします。
結論
支払意思額を正確に把握するための新しいアプローチは、企業が競争で優位に立つための明確な道筋を示しています。今後の市場において、消費者の意向を正確に反映した価格設定が求められる中で、株式会社エコノミクス&ストラテジーの取り組みはますます重要になってくるでしょう。