Pickering社が新たに高電圧スイッチングの拠点を設立
Pickering Electronics社は、55年間にわたる優れた技術の歴史を背景に、高電圧スイッチングのセンター・オブ・エクセレンスを設立しました。この新たな取り組みは、同社がもつ高電圧リードリレー技術に基づくイノベーションの要と言えるでしょう。
Pickering社の高電圧リードリレーについて
Pickeringは高性能リードリレーの大手メーカーとして知られており、1970年に発売されたシリーズ60および65は、使いやすさと信頼性から現在も多くの顧客に利用されています。これらのリレーは、最大50Wの出力で15kVのスタンドオフ電圧と12.5kVのスイッチング電圧を持っており、タングステンメッキ接点により耐久性も抜群です。以来、同社はミックスドシグナル半導体テスター、ハイエンドケーブルテスター、医療用エレクトロニクスなど様々な高電圧アプリケーション向けにリードリレーを開発しており、その多様な製品群は次のように進化してきました。
代表的なリードリレーシリーズ
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60/65シリーズ(1970年) - Pickering社が初めてリリースした高電圧リードリレー。15kVのスタンドオフに対応。
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62/63シリーズ(1989年) - さらなる高電圧性能を実現したシリーズで、最大20kVのスタンドオフ電圧に対応します。
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104シリーズ(1989年) - 業界初のHV SIPリードリレーで、コンパクト設計が特長です。
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67/68シリーズ(2015年) - 周囲のクリアランスをしっかり保ちながら、最大10kVのスタンドオフ電圧に対応。
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119シリーズ(2015年) - 小型のSIPリレーで業界最小フットプリントを実現。
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131シリーズ(2020年) - Pickeringのリストでも最小サイズを誇る高電圧リードリレー。
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100HVシリーズ(2021年) - 低消費電力を達成したモデル。
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219シリーズ(2023年) - SMD高電圧リードリレーで業界唯一のコンフィギュレーション対応。
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144シリーズ(2024年) - 最大80Wの高出力に対応するよう設計されています。
センター・オブ・エクセレンス設立の意義
CEOのKeith Morre氏は、革新と高電圧スイッチング分野でのリーダーシップを強化するために新たな拠点を設立したと語ります。自身が持つ業界におけるエンジニアリング専門知識を生かし、リードリレーの設計から製造までのプロセスの改善を目指しています。このクロスファンクショナルなチームは、顧客の要求を理解し、新しい製品の開発にもしっかりと取り組むことでしょう。
高電圧市場のニーズへの対応
近年、高電圧スイッチングプロジェクトは増加傾向にあり、厳しい仕様が求められています。例えば、アーク放電を最小限に抑えるためのクリアランスや、接点材料の耐久性が重要視されます。Pickering社は、このような要求を満たすための技術力を持ち、多様な高電圧リードリレーのポートフォリオを展開しています。55年の歴史をもって、高品質で高性能なリードリレーを市場に提供し続けており、特に計測器グレードのリードスイッチを使用することで、安定した長寿命を実現しています。
結論
Pickering Electronics社は、高電圧リードリレー分野でのリーダーシップを今後も維持し、革新を行うための新たな拠点を設立することで、さらなる成長が期待されます。同社の今後の展開に注目しましょう。興味のある方は、公式サイトで詳細をチェックしてみてください。