空間音響の革新: シーイヤー株式会社が示す未来
2025年11月19日から21日まで、幕張メッセにて開催された「Inter BEE 2025」にて、シーイヤー株式会社はその革新的な空間音響技術を披露しました。同社のBluetoothスピーカー「Cear pavé」は、既に1万台以上の実績を誇り、一般家庭から商業施設、医療施設に至るまで、幅広く導入されています。今展示ではその多彩な機能と可能性を体感することができました。
Cear pavéの特徴
「Cear pavé」は、単なるスピーカーではなく、音の発信源を巧みにコントロールすることで空間自体を形成します。数台を連結することで、音は形を持ち、動き、境界線を描くことができます。音響技術の進化で、もはや音は再生されるだけの存在ではなく、空間を設計するための重要な要素となったのです。
展示内容の詳細
1. 1台のCear pavéによる立体音響体験
展示の入口では、1台のCear pavéが特許技術「Cear Field」により、立体音響を生み出しました。来場者は「1台でここまで空間が変わるとは思わなかった」と驚きの声を上げ、この技術の可能性を実感しました。
2. スイートスポットのない音場
会場には6台のCear pavéが配置され、歩く場所にかかわらず自然な立体音響が体験できました。これにより、大規模な商業空間や展示会場での動線設計にも役立つ新たな音響体験が可能となりました。
3. 「音の輪」と「音の矢印」
天井に16台のCear pavéが配置され、音の輪を形成しました。これにより、内外で異なる音環境を作り出し、ゾーニングを可能にしました。また、3台のCear pavéを使ったシステムでは、指向性再生を実現。美術館や展示会での特定スポットへの音声提供に最適です。
4. 音の壁
36台のCear pavéを使って、音の壁を構築。これにより、大規模な音響システムの構築が可能で、隣接空間への音漏れを抑えることも実現しました。
5. AIによる音響制御
展示では、AIが空間の情報を解析し、音像の最適化や、リアルタイムでの補正を行うプロトタイプも披露されました。将来的には、空間が自ら音をデザインする世界が訪れることが期待されます。
協業展示と今後の展望
今回の展示には、パナソニックとの共同開発によるスピーカー「Sound Gradient」も登場。物理的な壁を必要とせず、複数の音場を共存させる新たなアプローチが注目を集めました。これらの技術は2026年3月に開催される「Cear Technology Conference」でBtoB向けパッケージとして公開予定で、商業施設や医療施設などでの導入が期待されています。
最後に
シーイヤー株式会社の技術は、音響の設計を根本から変える可能性を秘めています。今後の展開に注目しつつ、具体的な導入を検討してみてはいかがでしょうか。詳細は公式ウェブサイトや特設サイトで続々と公開される情報をチェックしてください。