生活習慣病予防月間にて学ぶ
毎年2月は全国生活習慣病予防月間。この月は、日本生活習慣病予防協会が中心となり、国民の健康意識を高める様々なプログラムを展開しています。本年の重点テーマは、健康標語『一無、二少、三多』に基づき、特に「少酒」を重視した内容です。この取り組みの一環として、Web講演会「からだにやさしいお酒のたしなみ方」が開催されました。
吉本尚先生による解説
本講演会は、日本の健康関連政策に深く関与している吉本尚先生により進行されました。吉本先生は筑波大学医学医療系の准教授であり、同大学の健幸ライフスタイル開発研究センターのセンター長を務めています。この講演では、特に「少酒」に関する7つの重要なトピックスと、8つの疑問点について詳しく解説されました。
飲酒と健康リスク
講演の中で、吉本先生はまず「日本における飲み過ぎの実態」について触れ、具体的なデータを提示しました。その後、2024年に公表された「健康に配慮した飲酒に関するガイドライン」や、アルコールが健康に及ぼす影響について詳述しました。特に、健康的な飲み方としてどの程度の量が許容されるかについても触れ、体質を理解する方法についてもアドバイスを提供しました。
若いころからの意識が大切
また、生活習慣病は自覚しづらく、特に若いうちから適切な飲酒習慣を確立することの重要性が強調されました。吉本先生は「高血圧や糖尿病などの生活習慣病は、長い時間をかけて進行するため、日頃から自身の健康状態に注意を向ける必要がある」と警鐘を鳴らしました。
少酒の工夫
後半では「少酒」を実践するための工夫や方法について具体的に紹介され、飲酒の際に気をつけるべき点や、健康害を避けるためのアイデアが提示されました。さらに参加者からの質問に対しても丁寧に答えるセッションが設けられ、非常に充実した内容となりました。
健康標語『一無、二少、三多』とは
この標語は、無煙・禁煙、少食・少酒、多動・多休・多接の6つから成り立っており、日常生活において心がけるべき正しい習慣を示しています。この健康標語は、1991年に当協会の顧問である池田義雄氏が提唱し、国民への啓発にも力を入れてきました。
啓発活動の役割
日本生活習慣病予防協会は、生活習慣病の一次予防を中心に様々な調査研究とともに知識の普及に努めています。生活習慣病は進行が遅く自覚症状が乏しいため、日頃の健康に気を配ることが非常に大切です。特に中高年に差し掛かる前から、適切なライフスタイルを身につけ、維持していくことが求められています。
参加方法と今後の展望
この講演会は、日本生活習慣病予防協会のYouTubeチャンネルで公開されており、誰でも気軽に視聴することができます。健康に関心のある方はぜひご覧いただき、自身の生活習慣の振り返りと改善につなげてみてください。今後も、日本生活習慣病予防協会は一層の啓発活動を続けていくことでしょう。生活習慣病予防の重要性を理解し、健康的な生活を実践するための第一歩を共に踏み出しましょう。