関西万博に向けた交通情報システムの導入で移動の安全性を向上

大阪・関西万博に向けた交通情報システムの導入

日本が誇る国際的なイベントである2025年の大阪・関西万博。大阪市の人工島「夢洲」で開催されるこの博覧会に向けて、来場者の安全でスムーズな移動を支えるための大規模な交通情報システムが9日、株式会社日立製作所の協力で運用を開始しました。

設立の背景

大阪・関西万博は初の「海の万博」として、四方を海に囲まれた独特な立地で開催されます。このため、さまざまな交通手段が一つの拠点に集中しやすく、計画的な整理が求められます。そこで、万博協会は2022年に「大阪・関西万博来場者輸送基本方針」を策定し、その実行の一環として、日立による万博交通情報システムの開発に至りました。

本システムの特徴

1. 交通情報の収集と一元化

日立は、これまで鉄道運行管理システムなどの運用実績があります。このノウハウを生かし、万博会場にアクセスする多様な交通機関の運行状況やダイヤをリアルタイムで収集し、一元化します。このシステムにより、来場者は交通機関間の連携が強化されて安全で円滑な輸送を享受できるようになります。

2. リアルタイム情報の提供

システムを通じて集めた情報は、公式ウェブサイトを通じて公表されます。これにより、来場者はリアルタイムの交通運行情報を閲覧可能となり、最適な移動手段を選ぶことができるようになります。例えば、鉄道運行状況や運転計画といった情報が即時に提供され、快適な旅行体験が期待できます。

今後の展望

日立は、今後もデジタル技術とイノベーションを通じて、万博だけでなく全ての交通インフラに対し、安全で快適な移動を可能にするシステムの創出に努める方針です。これにより、持続可能な社会の構築に貢献することを目指しています。

日立製作所の取り組み

日立製作所は、デジタル技術とテクノロジーを活用して、持続可能な社会の実現を目指すさまざまなビジネスを展開しています。総合的な社会イノベーションを推進し、交通やエネルギー、DX（デジタルトランスフォーメーション）を通じて顧客や社会の課題解決に貢献しています。2023年度の売上は85,643億円を見込んでおり、全世界で約27万人の従業員を持つ巨大企業です。

さらに、日立は「デジタル」「グリーン」「イノベーション」をキーワードに、各種サービスの提供と革新を追求し続けています。