生成AI活用の実態と課題を探る経理・総務担当者調査結果
2025年2月27日から28日にかけて、ピー・シー・エー株式会社が実施した「経理・総務担当者の生成AI活用に関する実態調査」によれば、従業員数50名以上500名未満の企業において、生成AIの業務活用が広がりを見せています。
アンケートの概要
調査対象は、経理や総務を担当する104名の従業員。彼らがどの程度生成AIを業務に活用しているのか、その実態を探りました。この調査は、信頼のおけるリサーチ企業IDEATECHが提供する「リサピー®」を通じて実施されています。
生成AIの業務活用状況
調査結果によると、約半数の経理・総務担当者が、業務に生成AIを活用していることが分かりました。具体的には、15.4%が「毎日活用している」、29.8%が「たまに活用している」と回答しています。
利用している生成AIの種類については、「ChatGPT」が74.5%と多くの人に利用されている一方で、「Google Gemini」は25.5%にとどまっていることが顕著です。また、具体的な業務活用の内容としては、文章の要約(53.2%)や社内文書作成(42.6%)が挙げられています。
業務負担の軽減実感
特に興味深いのは、生成AIの活用によって約8割の担当者が業務負担の軽減を実感しているという点です。具体的には、14.9%が「大幅に負担が軽減された」、63.9%が「やや負担が軽減された」と回答しました。
セキュリティへの不安
しかしながら、生成AIを活用している企業の中で、約4割の担当者が「業務上の機密情報や個人情報の取り扱いに対してセキュリティ面に不安を感じる」と証言しています。これには、業務プロセスや既存システムとの連携がうまくいかないという意見も31.9%から寄せられています。
調査によると、近年の生成AIの急速な普及にもかかわらず、約6割の企業では生成AIの利用に関する社内規程が整備されていないことが明らかになりました。これは、今後の業務運用において重要な課題となるでしょう。
使用していない理由
生成AIを利用していない経理・総務担当者の理由としては、29.8%が「使い方がわからない」、26.3%が「業務内に使う場面がない」と回答しています。さらに、自由回答からは「文章作成は自分でやった方が速い」とか、「仕組みをまだよく理解していない」という声も見受けられました。
社内での推進状況
全社的に生成AIの活用を推進している企業は、わずか5.8%にとどまり、43.2%が「会社では推進していない」と答えています。この現状から、ますます強化すべきは「利用ガイドラインの整備」や「教育・トレーニングの実施」だという声が多く寄せられました。
結論
今回の調査結果から、経理・総務の部門での生成AI活用には一定の効果がある一方で、セキュリティや利用ガイドラインの整備の不足といった課題も浮き彫りになりました。これらの課題を克服することにより、バックオフィス業務での生成AI導入をさらに加速し、効率化や生産性向上へとつなげていく努力が必要とされています。そこで、今後の規制・教育の向上が期待されると共に、企業が生成AIを積極的に取り入れるための環境整備が求められています。
PCA製品の紹介
ピー・シー・エー株式会社の提供するサービスは、こうした生成AIのニーズにも対応しています。特に、サブスクリプション型の基幹業務システムである『PCAクラウド』や『PCAサブスク』は、業務の電子化を強力にサポートし、企業のバックオフィス業務の効率化に寄与しています。
これらのサービスを活用することで、業務プロセスを抜本的に見直し、業務のデジタル化を進めることが可能になります。これからの時代に適した働き方を実現するために、ぜひ導入を検討してみてはいかがでしょうか。