不登校を支援する新しい取り組み "カゼマチ" の設立
2024年5月、夢を追い続けることをサポートする「オンライン不登校サポート カゼマチ」が始動しました。このプロジェクトは、元中学校長の渡部正嗣さんが自身の経験から生まれたもので、恩恵を受ける子どもたちの新しい未来を切り開くための取り組みです。その背景には、現在の学校教育への疑問や、不登校の子どもたちが抱える不安が影響しています。
サービスの誕生背景
文部科学省の調査によると、不登校の中学生の約74%が「勉強の遅れ」に不安を感じていることが明らかになっています。この調査結果は、不登校が決して子どもたちの幸せを奪うわけではない一方で、将来の夢を追いかける上でのハンデとなる可能性があることを示しています。渡部さんは、自身の不登校の娘を幸せに育てる一方で、教え子の自死という悲惨な体験もあり、教育界における不登校問題の重要性を痛感しました。この想いから、彼は新しい教育の形を目指し、「カゼマチ」を立ち上げることを決意しました。
サービス内容
「カゼマチ」の提供するホームスクーリングは、オンラインで自分のペースで学ぶことができるシステムを構築しています。学習者は必要な教科を選択し、いつでもどこでもアクセス可能な解説動画を使って学ぶことができます。この形態は、学び直しを希望する子どもたちにとって大きな助けとなるでしょう。具体的には、以下のような特徴があります。
- - 自宅学習: インターネット環境さえあれば、いつでもどこでも確認しながら学習可能。
- - 多様なコース: 2教科コースと5教科コースを用意し、学年をさかのぼって基礎から学び直せる。
- - 繰り返し学習: 解説動画は何度でも視聴でき、理解が深まるまで繰り返すことができる。
- - 社会的サポート: 15歳以上の学び直しや、不登校の原因で休みがちな子どもたちにも対応。
保護者向けのサポート
カゼマチは、学びを支えるだけでなく、保護者に対するサポートも行っています。渡部さん自身が不登校の子どもを持つ親でもあるため、親の思いや苦しみに寄り添ったサポートを提供することができます。具体的には、以下のようなサービスが提供されます。
- - 無料オンライン相談を月に2回実施。
- - 保護者同士の交流を促進。
- - 学校との連携を円滑にする橋渡し役としての支援。
このようなサポートにより、保護者が安心して育児や教育に向き合える環境を整えていきます。
サービス名の意味
「カゼマチ」という名前には、「現在は風を待つ状態」という意味が込められています。島根県の隠岐の島に拠点を置くこのサービスは、江戸から明治にかけて栄えた北前船の寄港地としての歴史を背負っています。不登校の子どもたちが、いつの日か自分の夢に向かって自ら帆を上げることができるような力強さを提供することを目指しています。
組織概要
「カゼマチ」は不登校の子どもたちにとって新しい可能性を提供する取り組みです。夢を諦めず、自信を持って学び続ける力を育んでいきたいと考えています。