えんどう畜産の挑戦
2023-11-01 10:50:02
新たな食育の形を提案するえんどう畜産の挑戦
えんどう畜産は、食育活動に力を入れながら、独自の牧場経営を行うことで注目を集めています。特に、自らで牛を飼い、育てることから生まれる近い距離感と深い愛情が、個体の肉質や消費者との関係に良い影響を与えています。
2023年11月1日からは、応援購入サービス「Makuake」を通じて、「蓮秋21」と名付けられた黒毛和牛が予約販売される予定です。この和牛は、動画やオンラインツアーを通じて消費者に見える化が図られており、期待感が高まっています。購入者は、実際に育てられている牛とつながることで、食の大切さや「いのち」を考えるきっかけとなるでしょう。
えんどう畜産の遠藤恭子さんは、広島県育ちで、自身の家族の歴史から「もったいない」という感覚を持っており、その思いを次世代に伝えたいと考えています。食育を通じて、子どもたちが生きた牛と、食卓に並ぶ「肉」の関係を理解することは、現代社会においてとても重要です。具体的な体験を通じて、自らの食がどのように成り立っているのかを知ることが、食品ロスの削減にもつながるのです。
また、近年の経済情勢は、畜産業に厳しい影響を与えています。特に子牛の価格が下落し、餌代は高騰するサイクルは、多くの牧場にとって厳しい現実です。健康であっても市場価値のない牛が早期に販売され、淘汰の対象になってしまうことは、経営者にとって無情な選択を強います。しかし、えんどう畜産はこうした牛たちに新たな価値を見出し、消費者に対して彼らのストーリーや愛情を伝えることで、「愛され和牛」としての存在意義を創出しました。
この取り組みは、ただの経済的利益を追求するのではなく、農業や畜産業の持続可能性を考慮した、より豊かな社会を築くための一歩でもあります。現在の大量生産型の畜産業には問題が山積している中、個々の牛に対する愛情や理解を深めることは、消費者と生産者の関係を強化する要素となっています。
また、牛との絆や思い入れが深くなることで、畜産業の魅力が増し、若い世代の担い手が引き寄せられることも期待されます。生産者自身が自分たちの仕事にやりがいを感じることで、もっと多くの人々に畜産の魅力を伝えられる機会が増えるでしょう。最終的には、食物の生産における責任と、消費者の利用責任のバランスが取れた社会の実現に向けて、えんどう畜産は努力し続けます。
このような活動を通じて、えんどう畜産はただ牛を育てるだけではなく、食を通じた教育、環境への配慮、そして地域との結びつきを強化する新たなビジョンを持っています。今後の活動にも注目が集まる中で、私たちもその一環として、「愛され和牛」を通じて「いのち」を考える機会を大切にしていきたいですね。
会社情報
- 会社名
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えんどう畜産
- 住所
- 北海道河東郡士幌町字士幌幹西2線169-17
- 電話番号
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