いよいよ始動、世代を超えたキャリア対話
現代の学生たちは、以前のように「良い大学に入り、良い会社に就職する」ことが成功の道筋だとは限らないことを実感しています。しかしその一方で、自分自身が何をしたいのか、何に対して情熱を抱いているのかを見失い、ある種の焦りや不安感に苛まれることがあります。その原因の一つは、SNSなどで輝かしい成功を収めている他者の姿を目にすることによって、自らの不足感を感じてしまうからです。
このような現状を受け、Dialogue for Everyone株式会社(DfE)は、一般社団法人火-Okoshiと提携し、特に地域の学生と、50代のセカンドキャリア塾卒業生との間で新たなキャリア対話の取り組みを開始しました。このプロジェクトは、1962年2月から3月に行われる「第1期 火-Okoshi@青森」での実施を予定しています。
背景:若者のキャリア不安とミドルシニアの模索
少子高齢化が進む現代社会では、若者とミドルシニアの双方が「漠然としたキャリアの不安」を抱えています。若者は無限の選択肢を前に困惑し、自身の意志を明確にできないでいることが多く、ミドルシニアは長年のキャリアを経て、自分の経験をいかに社会で生かすか考えることに苦しんでいます。
これまでの世代間の交流は、上下関係に基づいており、「教える側」と「教わる側」という位置づけでした。このような関係は、互いの価値観や人生経験、意思決定のプロセスを対等に語り合う機会を妨げていたのです。
提携のきっかけ:インターンシップの成功体験
火-OkoshiとDfEの提携は、過去に実施したインターンシップの経験が基盤となっています。インターン生は、支援者としての役割を超えて、火-Okoshiの一員として現地活動に参加し、地域の多様なステークホルダーと対話をすることで、その活動や理念を体験的に理解しました。
この経験を通じて、火-Okoshiは外部視点を取り入れることで自らの強みや課題を見直すきっかけを得たと評価しています。さらに、重要なのは、ただの表面上のマニュアルや意見交換を超え、「本当に大切にすべき価値は何か」という本質の部分について話し合ったことでした。
教わるのではなく、共に語り合おう
今回の提携の下では、火-Okoshiに参加する学生たちと、セカンドキャリア塾の卒業生がオンラインセッションを通じて対話を行います。この場では、キャリアや人生の指導を目的とはせず、互いの価値観や意思決定の背景を自由に共有し合うことが重視されます。ミドルシニアは、学生との関わりを通じて新たな視点を得ることができ、若者は同世代から異なる経験を持つ人々から直接学ぶ機会を得るわけです。
意義:世代間の知識を循環させる
本取り組みは、単なる若者支援やシニア層の活躍を促進するものに留まりません。互いの経験や価値を世代を超えて循環させ、地域社会の中で人材が相互に支え合う関係を築くことを目指しています。これにより、分断されがちな世代を結びつけ、共に成長できるコミュニティを形成することが期待されています。
代表者のコメント
火-Okoshiの籔内理事は、「学生が自身の内側にある『火(Will)』を見つけ、地域を舞台にしてその火を大きくすることを応援します」と述べ、学生たちの冒険心を引き出すことの大切さを強調しています。そしてDfEの大桃社長は「この取り組みを通じてそれぞれの世代が互いに支え合い、連帯を深めることにつながる」と語りました。
この新たなキャリア対話の場が、青森をスタート地点として、さらなる循環を生み出すことが期待されます。