2024年の音楽配信売上に関する最新のデータが発表されました。日本レコード協会によると、2024年第4四半期(10月から12月)の音楽配信売上は前年同期比107%にあたる319億円に達しました。この結果、年間の売上は1,233億円となり、前年比106%の成長を遂げたことが確認されました。
特に「ストリーミング」の分野は好調で、前年比107%に当たる1,132億円の売上を記録しました。音楽配信全体におけるストリーミングのシェアは91.8%に達し、その地位はますます強化されています。これは、リスナーがデジタル音楽コンテンツを求める傾向が続いていることを示しています。
売上の内訳を見ると、ダウンロードに関してはシングルトラックが約57億6,800万円で前年比92%、アルバムが約36億9,800万円で95%、音楽ビデオが約5,500万円で82%という結果でした。ダウンロード全体では93%の成長に留まりましたが、ストリーミングサービスの伸びがそれを補っています。
また、ストリーミングの詳細を見てみると、サブスクリプションサービスにより926億2,000万円の売上が計上され、前年比109%の成長を記録しました。音楽ビデオに関するサブスクリプションは52億6,300万円、広告収入は音楽が81億9,900万円、音楽ビデオが71億6,500万円となっています。特に音楽ビデオの収入が前年比116%のプラス成長を示していることが注目されます。
2005年から始まった統計では、2024年の音楽配信売上は過去最高額であり、これまでの記録を3年連続で更新することとなりました。また、これで11年間連続でプラスの成長を継続しており、音楽業界全体の回復基調が伺えます。
音楽ソフトの生産に関するデータも発表されており、2024年の音楽ソフトの生産金額は2,052億円となり、音楽配信売上との合計は3,285億円に達しました。これは前年比97%であり、ストリーミング市場の成長がパッケージ市場の回復を助けていることが示されています。
このようなデータを通じて、音楽のデジタル化が進む今日においても、リスナーが求める音楽の形式の変化や、エンターテインメント産業全体の進化が見えてきます。今後もこの流れが続き、さらなる成長が期待される中、音楽ファンにとっても楽しみな一年となることでしょう。