絵本『あたまにのったタコ』がついに登場
アストラ国際絵本原作コンテストでの受賞作品「『あたまにのったタコ』(原題:Un poulpe sur la tête)」が、絵本として形になります。原作者は、フランスの作家・図書館司書のジェニー・ギヨームさんで、彼女の作品はこれまでにも多くの注目を集めてきました。この受賞を受けて、国際的な絵本作家であるたしろちさとさんが、そのストーリーを絵本として新しく生まれ変わらせることになりました。
アストラ国際絵本原作コンテストの意義
このコンテストは、アメリカやヨーロッパ、アジアの出版社が協力して優れた絵本の原作者を見つけ出し、それを世界へ広めることを目指しています。文化や言語が異なるクリエイターが共に創作する場を提供することで、質の高い絵本を子どもたちに届けることが目的です。講談社は第2回から参加しており、83ヵ国から2248作品が応募され、その中から『あたまにのったタコ』が「講談社賞」に輝きました。
物語の魅力
この物語の主人公は海水浴を楽しむ男の子。彼は水中から上がると、なんと頭にタコが乗っていたのです!タコは次第に大きくなり、男の子の日常にさまざまな影響を与えることに。学校では先生に叱られたり、友達に避けられたりと、タコが引き起こす困った出来事が続きます。しかし、授業中にタコが正解を教えてくれたり、嫌な友だちをスミで撃退してくれたりして、男の子のタコへの思いも変わっていきます。タコはお風呂と読書が大好きで、一年間の交流の末、別れが訪れることに。タコが砂浜に残した「愛のメッセージ」に心が温まります。この物語は、異なる存在を理解すること、友情の大切さを教えてくれる感動的なストーリーです。
絵本化の裏話
絵本化にあたって、たしろちさとさんは初めてジェニーさんの長い物語をまとめることに不安を抱いていました。しかし、スケッチを進める中で、主人公やタコへの気持ちがどんどん深まり、楽しんで制作に取り組んだと語っています。彼女は、「ぼく」とタコの友情を読者に伝えたいと願っています。「全てのエピソードがラストシーンにつながる」と感じながら描いたとのこと。
タコ研究家の絶賛
さらに、NHKの番組『ダーウィンが来た!』に登場した小学生タコ研究家の野中風玖くんもこの絵本を絶賛しています。彼は絵本のタコのリアルな動きや可愛さに感動し、「男の子とタコの最後のシーンには思わず涙が出た」とコメントしました。「知能の高いタコとは人間とも友情を築けるに違いない」という彼の思いも、この物語に共鳴します。
絵本の今後
アストラ国際絵本コンテストを通じて得られた作品が、国境を越えて読者に愛されることを期待し、この新しい絵本『あたまにのったタコ』は、これから多くの子どもたちの心に残ることでしょう。心温まるストーリーと美しいイラストを通して、今後も多くの人々に感動を与えてくれるこの絵本に、是非手に取ってみてください。