EO KyushuのAI勉強会での石綿CEO講演の報告
2026年6月8日、福岡のIBB福岡ビルで会員制の経営者コミュニティ「EO Kyushu」によるAI勉強会が開催され、株式会社AXの代表取締役CEO石綿文太氏が登壇しました。今回の講演のテーマは「AI時代経営者が先に決めるべきこと 会社をAI対応させるための業務・人材・評価のリアル」であり、AI活用を業務成果につなげるための具体的な経営戦略が紹介されました。
AI導入の課題を解決する実践知
近年、生成AIが業務に広く取り入れられているものの、企業内部では「導入したが業務成果に結びついていない」「限られた社員にのみ利用され、組織全体での変化が見られない」といった問題も顕在化しています。石綿氏は、AI導入が単なるツールの利用にとどまらないよう、経営者が先頭に立ち、業務設計や人材配置の見直しを含めた包括的なアプローチが必要であると強調しました。
「AI導入の成功には、まず業務をタスク単位で分解し、どの数値を向上させるのかを明確にすることが肝要です」と述べ、AIエージェントの導入に際しては、頻度の高い業務、あるいは成果指標が見えやすい業務から取り組むことが重要であると伝えました。
講演内容のハイライト
当日の講演では、以下の観点が特に重要視されました:
- - AIを単なるツールではなく、「成果を出すための業務設計」として捉えること
- - 業務フローをタスク単位に分解し、改善すべき数値を明確にすること
- - AI化を進める業務の選び方、特にHuman in the Loopの考え方に基づくAI出力と成果データの結びつけ
- - AIを前提とした人材要件や評価制度の見直し
- - 自社で出来るAI活用の精度と再現性を高める方法
また、AXではインサイドセールスや採用、タスクマネジメントといった分野でAIエージェントを活用する現状を紹介し、一気に業務フロー全体でAI化を図るのではなく、個別に設計・検証していくことの重要性を示しました。
石綿氏は「AI導入は、単なるツールの配布にとどまらず、業務・人材・評価制度の見直しといった経営判断である。このため、どの業務でどの数値を改善するのかを設計し、人間の承認データと成果データを有機的に結びつけることが成功のカギです」と語りました。
参加者との対話
講演後、質疑応答では参加者から様々な質問が寄せられました。
「AI化を部署ごとに進めると部分最適になってしまうのではないか」という問いに対し、石綿氏は「AI導入は局所的に行わず、部署リーダーと経営陣が横断的に業務とデータを把握する環境を築くことが重要です」と回答。また、AIエージェントの設計についても、業務フローやタスク毎に分けて評価できるようにする方針を示しました。これにより参加者たちの関心がAIツールの利用から、AIを基盤とした組織設計や経営判断へと広がっていることが伺えました。
勉強会の意義
EO Kyushu AI勉強会は、経営者同士が実践的な学びを共有するプラットフォームとして機能しており、石綿氏の講義は参加者に新たな視点を提供しました。主催者も「AIを経営の自分ごととして捉えるきっかけになった」と評価しています。この取り組みにより、M&Aやマーケティング戦略の見直しなど、経営者一人一人が具体的なアクションを検討する手助けになったのです。
EO Kyushuは、今後も経営者同士で実践知を持ち寄り、変化の速い時代に対応する力を高めていきたいとしています。