働く女性の幸福度に関する調査結果
株式会社キャリアデザインセンターが運営するWebマガジン『Woman type』が行った調査によると、働く女性の幸福度は残業時間の長さだけでなく、「残業しない自由」にも大きく影響を受けることが明らかになりました。この調査は、20~30代のフルタイムで働く女性100名を対象に実施され、残業時間と仕事の幸福度に関する実態を探るものでした。
調査の背景と目的
2025年10月、総務省より「時間外労働の上限規制の緩和」に関する指示が出されたことを受け、この調査が実施されました。現在の仕事環境において、働く女性がどの程度ワークライフバランスを手に入れているのか、そしてそれがどのように幸福度に関わっているのかを明らかにすることが目的です。
調査結果から見える現状
調査結果からわかったことは、71%の女性が「残業月10時間未満」であると答えており、全体の88%が「月20時間以下」で働いているということです。このデータから、比較的良好なワークライフバランスを維持している環境が見えてきます。
一方で、残業時間が「月20時間以下」の層では、幸福度を感じていない人の割合が29%であるのに対し、「月20時間超」の層ではその割合が67%に増加します。この結果は、月20時間が幸福度を保つための重要な「壁」として機能していることを示唆しています。
残業しない自由が鍵
調査では、残業しないことを選択できる自由が幸福度の指標として非常に重要であることが示されました。幸福を感じている女性の55%が「残業は完全に自由」と答えた一方で、「まったく自由ではない」と回答した人は0%でした。これは、実際の残業時間以上に、選択肢の有無が心理的な充足感に大きく寄与していることを示しています。
残業規制緩和に対する意見
残業規制の緩和については、調査対象者の45%が「ポジティブ」と感じている一方で、30%が「ネガティブ」と回答しました。特に、「残業代で稼ぎたい」という意見がある一方で、「残業しない選択肢が減るのでは」と懸念する声も多く寄せられました。このことから、単に残業時間を制限するのではなく、個々の働き方の選択肢が尊重される環境が求められていることがわかります。
まとめ
この調査から、残業時間に関する制度のあり方はもちろん重要ですが、働く女性が自身の働き方を気兼ねなく選択できる職場環境の重要性も浮き彫りになりました。残業する自由があることによってこそ、女性たちはより自分らしいキャリアを築きながら、幸福感を維持できるのです。今後、企業はこの視点を忘れずに、働く環境の改善に取り組むべきでしょう。
本調査の詳細については、以下のリンクで確認できます。(
調査記事リンク)