革新的特許契約
2025-03-04 11:53:25

レゾナックが島津製作所と革新的な特許ライセンス契約を締結

レゾナックと島津製作所の特許ライセンス契約の発表



株式会社レゾナック(社長:髙橋秀仁)は、2023年2月14日に株式会社島津製作所(社長:山本靖則)との間で特許ライセンス契約を締結したことを発表しました。この契約は、走査型プローブ顕微鏡(Scanning Probe Microscopy、以下SPM)に関する技術に基づいており、島津製作所はこの技術をオプションのソフトウェアとして自社製品に搭載する予定です。

特許技術の重要性



今回の技術は、新たな計測指標であり、特に材料科学の分野において大きな価値を提供します。ナノテクノロジーの進展により、半導体やバイオテクノロジーなど、様々な分野で材料表面の分析が重要視されている中、SPMはその役割を果たしています。SPMは非常に高い分解能を持ち、ナノメートルスケールで材料の微細な形状を観察することが可能です。

SPM技術の概要



SPMは、カンチレバーに取り付けられた探針が材料表面を走査し、表面形状を得る技術です。この時、測定モードをフォースカーブに切り替えることで、表面の凝着力や弾性率といった物理的特性も測定できますが、従来技術ではデータの解釈に注意が必要でした。

しかしレゾナックは、SPMフォースカーブ測定における新たなアプローチ、「破断長」という指標を導入しました。この技術により、効率的にデータを解析し、鮮明な破断長像を出力できるようになりました。これにより、観察対象の材料特性をより詳細に分析することが可能となります。

破断長の重要性



破断長は、凝着力や弾性率と同様に材料表面の特性を示す指標であり、特に高分子や柔軟な材料の分析においてその効果が大きく発揮されます。新しい方式で得られる破断長像は、観察される力が「強い・弱い」といった単純な観点だけでなく、「強さの持続時間」等の重要な情報も提供します。これにより、従来の解析手法では見逃されるような細かな情報を得ることができ、材料の理解が深まります。

島津製作所とのコラボレーション



島津製作所は、日本国内の主要な分析・計測機器メーカーであり、SPM技術においてはグローバルに事業展開しています。このたびの契約締結は、レゾナックの特許技術の評価によるもので、双方の企業にとって新たな可能性を開くものです。今後、島津製作所は自身の製品にレゾナックの技術を組み込むことで、より高度な分析を提供できるようになります。

未来への展望



レゾナックは今後も知的財産を基に「共創」を進め、社会課題の解決に貢献する「共創型化学会社」として成長を目指します。持続可能な材料科学の発展を目指し、この新しい契約によって実現される技術革新に期待が寄せられています。レゾナックの特徴的なソリューションがどのように市場に影響を与えるのか、今後の展開から目が離せません。


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会社情報

会社名
株式会社レゾナック・ホールディングス
住所
東京都港区東新橋1-9-1 東京汐留ビルディング
電話番号
03-5470-3235

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