TISがコクヨに導入したAWS基盤のマネージドサポートサービスの役割とは
TISの新しいマネージドサポートサービスの導入
TIS株式会社がコクヨ株式会社に導入した「マネージドサポートサービス」は、多くの企業にとって重要なBtoBサービス基盤を支える役割を果たしています。特に、AWS(アマゾン ウェブ サービス)のマルチアカウント環境への移行は、企業の業務効率化やセキュリティ強化に寄与しています。これにより、コクヨが新たに目指すデジタルトランスフォーメーション(DX)の一環としての展開が進むことが期待されています。
コクヨの多様な事業展開とAWS移行の背景
コクヨは、2025年に創立120周年を迎える文具・オフィス家具のメーカーであり、長年にわたりオフィス環境の改善を目指してきました。デジタル領域への進出も早く、特に2004年から運用している「@Tovas」や「Re:FIND」といったBtoBサービスは、企業の業務効率化やペーパーレス化を支援してきました。
近年、コクヨはこれらのサービスをデータセンターからクラウド環境に移行することを検討し、TISの「マネージドサポートサービス」によりAWSとの連携を果たしました。この移行は、金融業界の厳しいセキュリティ基準に対応し、柔軟な運用管理を実現することを目的としています。
TISによるマネージドサポートサービスの特色
TISの「マネージドサポートサービス」は、AWSの請求代行やセキュリティ対策、アカウント作成・移管作業を含む12種類のメリットを提供しており、その実力が評価されています。特筆すべきは、AWSマルチアカウントスイートが初期費用なしで提供されることから、必要に応じたセキュリティとガバナンスのベストプラクティスが整った状態で利用できる点です。
TISが選ばれた理由
TISとコクヨの信頼関係は、約15年前からのパートナーシップに起因しています。TISは、コクヨのサービス基盤の構築・運用に関与しており、その経験に基づくAWSへの移行提案は、特に高く評価されました。
さらに、セキュリティ設定があらかじめプリセットされていることで、ユーザー企業に多くの安心感を提供しています。AWSマルチアカウント環境の導入により、誤操作の防止や社員ごとのアクセス管理が容易になる点もメリットです。
プロジェクトの進行と成果
このプロジェクトは、2023年6月にスタートし、コクヨとユーザー企業の協力のもと、厳格なテストプロセスを経て進められました。特に金融業界の企業からはセキュリティ強化の要望がありましたが、TISのプリセットセキュリティ設定により、無事に審査を通過しました。
約1年3カ月のプロジェクトを経て、2024年9月には2つのサービスが本格的に運用され、安定稼働が実現しました。これにより、コクヨは顧客に対するサービス品質を保持しながら、迅速なリソースの拡張を行えるようになりました。
今後の展望
コクヨのイノベーションセンターでは、今後AWSの最適化を進め、マネージドサポートサービスを最大限活用した新しいサービス展開を計画しています。これにより、コスト管理の効率化や運用の柔軟性を高め、さらに高品質なサービスの提供を目指しています。
TISとコクヨの協力は、今後も深化させ、テクノロジーを通じたさらなる価値創造に繋げていく予定です。企業とTISの関係が、双方にとってWin-Winの関係を築くことになるでしょう。このプロジェクトの成功は、将来のビジネス基盤の構築に向けた強固な一歩といえるでしょう。
会社情報
- 会社名
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TIS株式会社
- 住所
- 東京都新宿区西新宿8-17-1住友不動産新宿グランドタワー
- 電話番号
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050-1702-4071