国家ブランド戦略の重要性
2019-04-11 20:01:02

2020東京オリパラ後の国家ブランド戦略を考えるシンポジウムの開催

シンポジウム概要



2019年3月13日、東京の丸ビルホールにて、一般財団法人運輸総合研究所が主催する国際シンポジウムが行われました。テーマは「世界の潮流と観光も包含したナショナルブランディングの必要性」で、ポスト2020東京オリパラに向けて、どう我が国を効果的にブランド化できるかを考える機会となりました。

基調講演の内容



このシンポジウムには、観光やブランディングの専門家が集まる中、基調講演として3名の講師が招かれました。イギリスのダンディー大学のキース・ディニー教授は、国家ブランディングの哲学や事例を紹介し、観光のみならず文化・経済面でもブランドの重要性を訴えました。特に、観光だけでなく、投資や留学生の誘致も視野に入れるべきで、さまざまな国の成功事例を挙げました。

並木将仁CEO(インターブランドジャパン)は、ブランドの確立における「約束」と「体験」の関係に焦点を当て、ブランドの実態を作ることが重要であると強調しました。彼の話からは、抽象的なイメージに終わることなく、実際の経験を通して消費者にどう受け入れられるかが競争力を左右すると理解できました。

マキコ・マツダ・ヒーリー氏(ニューヨーク市観光局)は、ブランド活用の具体的な方法として、現実的な戦略の重要性を示しました。特に、パートナーシップや地域社会の参加が成功した事例として紹介されました。

パネルディスカッション



基調講演の後、参加者によるパネルディスカッションが行われ、観光やブルランディングの意義について活発な意見交換が行われました。モデレーターの金平京子氏を中心に、政府の対応策や民間との連携、地域の住民意識の醸成など、多岐にわたるテーマが議論されました。特に、日本の2020東京オリパラ以降の「レガシー」に関する意見が交わされ、観光誘致だけでなく、文化や伝統を通じてブランドを構築する重要性が浮き彫りになりました。

参加者の反響



当日は、約280名の関係者が参加し、国際文化交流や観光業界、学術界など多様なバックグラウンドを持つ方々が集まり和やかな雰囲気の中、熱心に議論が繰り広げられました。特に、訪日外国人旅行者が4000万人に達する中で、観光戦略の必要性が再確認されました。また、複雑な国際情勢の中で、パブリック・ディプロマシーの重要性がどのようにブランド戦略に影響を与えるかについても考察がなされました。

おわりに



シンポジウムを通じ、東京オリパラ後の日本の国家ブランディング戦略に関する多角的な視点が得られました。今後の展望としては、観光だけでなく、経済投資や文化交流を軸にした柔軟なアプローチが求められるでしょう。このようなイベントが積み重ねられることで、品格ある日本のブランドが世界に広まることが期待されます。

詳細については、運輸総合研究所の公式サイトにてご確認いただけます。

会社情報

会社名
一般財団法人運輸総合研究所
住所
東京都港区虎ノ門3-18-19虎ノ門マリンビル3F
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