FamilyMartVisionの影響を探る
ファミリーマートが展開するデジタルサイネージ『FamilyMartVision』がこのほど、他の販売チャネルにおける購買行動にも影響を与えることが確認されました。株式会社ゲート・ワンと株式会社データ・ワンの共同調査によって実施されたこの検証は、ファミリーマートの店舗で配信される広告が、スーパーマーケットやドラッグストアなど、ファミリーマート以外の購買行動を促進する可能性があることを示しています。
調査の背景
FamilyMartVisionは、日本最大級のリテールサイネージネットワークです。全国の約1万店舗に設置され、毎週約6400万人にリーチする力を持っています。この巨大な視認性を活かし、ファミリーマート以外の販売チャネルへも影響を及ぼすのではないかという仮説が立てられました。広告の残存効果は、顧客の購買行動において重要な役割を果たす可能性があります。そこで、FamilyMartVision広告接触者と非接触者の購買データを接続し、各チャネルでの購買貢献を詳しく分析しました。
検証方法と結果
本検証は、飲料商品AのFamilyMartVision広告の放映時間帯に店舗を訪れた顧客を広告接触者として定義し、その購買行動をログデータに基づいて評価しました。使用したのは、ファミペイ会員やdポイントクラブ会員のデータと、CODEアプリによって蓄積された買いログです。このアプローチによって得られる情報は、アンケートなどでは得られない、リアルな購買行動に基づくものです。
検証の結果、ファミリーマート店舗での購買率が最も高いリフトを示す一方で、他の販売チャネルでも一定のリフトが確認されました。特にスーパーマーケットにおける購買率の上昇は、ファミリーマートに次ぐほどでした。このことは、FamilyMartVisionの広告が他の販売チャネルでの購買を促している可能性を強く示唆しています。
さらに、広告接触者と非接触者の比較分析では、広告に接触した顧客がより高いリフトを示しており、この傾向はファミリーマート以外の販売チャネルでも同様でした。そのため、FamilyMartVisionでの広告施策は、異なる販売チャネル全体の売上に貢献していることが確認できたのです。
今後の展望
今回の検証を通じて、FamilyMartVisionの広告がファミリーマートの売上を向上させるだけでなく、他の販売チャネルでの顧客の購買選択にも影響を与えていることがわかりました。今後もこのメディアを駆使して、視覚的なアプローチから購買行動までを一貫してサポートできる方法を模索していく予定です。広告主に対しても、FamilyMartVisionの接触効果をさまざまな視点から検証し、新たなマーケティングのヒントを提供し続ける意向です。
FamilyMartVisionの特徴
FamilyMartVisionは、ファミリーマート各店舗に設置されたデジタルサイネージを通じて、最新のエンターテイメント情報や地域情報を提供しています。このメディアは広告主にとっても新たな付加価値を生み出すプラットフォームとしての役割を果たし、その視認率や購買行動の可視化、デジタル広告サービスとの連携を強化することで、さらなる成功を目指しています。今後もその進化に注目が集まります。