子どもたちの笑顔を育む「プレイグランドプロジェクト」
神奈川県茅ヶ崎市に位置する児童養護施設「子どもの園」に、子どもたちのための特別な空間が生まれようとしています。これは、認定NPO法人ハビタット・フォー・ヒューマニティ・ジャパン(通称:ハビタット・ジャパン)が手掛ける「プレイグランドプロジェクト」で、施設の裏山を整備し、数段階の工事を通じて子どもたちに豊かな自然での遊び場を提供しようという壮大な取り組みです。
プロジェクトの経緯
「プレイグランドプロジェクト」は、児童養護施設や母子生活支援施設が抱える居住環境の質を向上させるため、施設の環境を支援する「施設支援」プログラムの一環としてスタートしました。このプロジェクトでは、長い間手つかずにされていた裏山を「森のテラス」として再生させ、子どもたちの心と身体を育む遊び場を育んでいきます。
プロジェクトの進行状況
「プレイグランドプロジェクト」は3つの段階に分けて進行中です。第一期では、2024年11月にキャンプサイトの整備が完了し、災害時にも役立つ広場を整備しました。このキャンプサイトは、週末のアウトドアアクティビティや、地域コミュニティとの交流の場として活用される予定です。
続く第二期では、地域住民やボランティアと協力し、発表会や音楽会など様々なイベントを開催できるステージと観客席の設置を計画しています。このステージは、木の質感を活かした耐久性のある材料を使用し、自然との調和を意識したデザインで設計されています。また、観客席には、地元の素材を用いた丸太のベンチを配置し、地域の特性を感じられるよう配慮しています。
サステナビリティへの取り組み
プロジェクトでは、環境への配慮も忘れずに実施しています。利用される材料は自然環境に馴染むように選定され、周囲には在来種の草花が植えて緑化することで、生態系の維持にも貢献しています。また、斜面を段状に整備し、安全性と景観を両立させる工夫が施されています。
ボランティアと地域社会の関与
「住まい、コミュニティ、そして希望を築く」という理念を持つハビタットでは、多くのボランティアの支援によってこのプロジェクトが支えられています。第一期の整備に際しては、企業や地域団体からの協力を得て、キャンプサイトの整備や釜の製作などの活動が行われました。
第二期では、ボランティア活動が計画され、屋外ステージやベンチの製作に関わることができます。ボランティアに参加することで、地域の子どもたちに笑顔を届けるだけでなく、国や地域を越えた連携を実感する貴重な機会ともなります。
ハビタット・ジャパンの役割
ハビタット・ジャパンは、2003年に設立された国際的な非営利団体で、住まいや環境の改善を通じて人々の生活向上に寄与しています。日本国内では、様々な福祉施設の修繕や住環境改善に取り組み、社会的に弱い立場にある多くの人々の生活を支援しています。
このように、プレイグランドプロジェクトは、地域やボランティアと連携し、子どもたちにとって安心で楽しい空間を提供することを目指しています。私たちもぜひ、この素晴らしい取り組みに参加し、未来を担う子どもたちの成長を共に支えていきましょう。