TiDB Cloudに新プラン「Essential」が登場
PingCAP株式会社は2025年10月14日、TiDB Cloudの新たなプラン「Essential」を公開しました。このプランは、クラウド環境でより高いパフォーマンスとスケーラビリティを求めるチームに向けて設計されています。初心者向けのStarterプランに比べて、エンタープライズ機能が不要なチームにぴったりと言えるでしょう。
新プラン「Essential」の特長
「Essential」は、顧客のニーズに応じてRCU (Request Capacity Units)を鋭意設定できる機能を備えており、急激なトラフィックの増加に対応するための即時スケールアップが可能です。この点が、他のプランとの大きな違いです。需要に応じてRCUを調整することが可能になり、安定的かつコスト効果的な運用が実現します。
さらに、監査ログや詳細なアプリケーション内メトリクスなど、エンタープライズグレードの機能も提供されます。このプランは、フリーミアム版や開発者向けの制限を超えた、本格的な本番環境向けアプリケーションに適応しています。
利用可能な機能
- - プロビジョニング済みRCUと即時スケールアップ: 初期RCUを選択し、需要が高まった場合には数秒で引き上げることが可能です。
- - オンデマンドストレージとスナップショット/バックアップ: ストレージ容量を独立して増やし、自動バックアップ機能も充実しています。
- - 充実したエンタープライズ機能: 監査ログ、詳細なモニタリング機能、データのインポート、そして今後提供予定のTiCDC(変更データキャプチャ)など、多機能を搭載。
利用可能なリージョン
「Essential」は、AWS上で提供される5つのリージョンで利用可能です。このグローバルな展開により、ユーザーは自社のニーズに合った地域を選択可能となります。
価格設定
この新しいプランは月額500ドル(約2,000 RCU相当)から利用可能で、プロビジョニングしたRCUに対して課金されます。必要に応じて即時にスケールアウトが実現できるため、コスト管理が容易です。また、ストレージはオンデマンドで別途課金されます。
TiDB Cloudとは
PingCAPの主力製品である分散型NewSQLデータベース「TiDB」は、多様な業界での導入実績があります。MySQLやPostgreSQLと同様にSQLを利用できるため、利用のハードルが低い一方、クラウドネイティブな特性を生かした高いパフォーマンスを非凡に発揮します。
特に、OpenAIのChatGPTと連携した「Chat2Query」は注目に値します。この機能により、AIが自動でクエリを生成し、大量のデータを超高速で分析できる仕組みが整っており、利用者に新たな価値を提供します。
会社の背景
PingCAPは2015年に設立され、エンタープライズ向けに特化したデータベースソリューションを展開している企業です。公式サイトや追加情報については、
PingCAP公式ウェブサイトをぜひご覧ください。彼らの目的は、オープンソースでクラウドネイティブなデータベースの実現を通じて、企業の成長を支えることです。
今後のTiDB Cloudの動向から目が離せません。特に「Essential」プランのリリースにより、多くの企業が新たな可能性を探ることが期待されます。