地域を守る子供たちの挑戦
大阪府泉大津市では、2024年3月11日、3.11東日本大震災の日を記念して、「こども防災放送プロジェクト『ハッピースマイル』」が再始動します。本プロジェクトは、子どもたちが自ら地域の安全を守るための重要な取り組みです。この日には、浜小学校の5年生が防災情報を発信し、新たに参加する小津中学校でも校内放送に防災無線放送を加えて運用されます。
前回の教訓を活かして
未曾有の災害、東日本大震災の教訓を忘れないためにも、このプロジェクトは必要不可欠です。震災時に防災行政無線が故障し、津波避難指示が届かなかった事例から、泉大津市でも同様の問題が発生する可能性があります。さらに、昨年11月の大防災訓練では、屋外スピーカーが一部故障していたことがわかりました。この現実を直視し、地域の防災能力を向上させるために新たな取り組みが求められています。
プロジェクトの目的
「こども防災放送プロジェクト」の主な目的は、地域住民に確実に緊急情報を届け、迅速な避難行動を促すことです。屋外スピーカーだけでなく、スマホアプリや電話、FAXを用いても情報を一斉に発信し、地元FM局との連携も強化します。これにより、誰もがどんな状況でも防災情報にアクセスできるようになります。
多角化する防災情報の発信
このプロジェクトは、様々な情報発信手段を活用し、地域住民の防災意識を高めることを目指します。
1.
防災無線放送: 子どもたちが発信する防災情報で地域住民の認識を高めます。
2.
スマホアプリ、電話、FAXの活用: 防災無線放送の内容を音声または文字で一斉に送信。誰でも防災情報を確認しやすくします。
3.
校内放送の拡充: 小津中学校にも受信機を設置し、早期の避難を行えるようにします。
4.
防災放送クイズ: 小津中学校では、防災無線の利用法を広めるためのクイズを実施。
地域の意識向上と課題
1月に実施された第1回の「こども防災放送」では、65%の市民が放送を「聞こえた」と回答しましたが、35%は「聞こえなかった」としており、さらなる改善が必要です。しかし、79.8%が「今後も続けて欲しい」との声を寄せています。この取り組みを継続していくことで、地域全体の防災力を高めていくことが期待されています。
今後の展望
このプロジェクトは、子どもたちの生の声を活用し、地域の防災に対する意識を高める画期的な試みです。スケジュールは令和7年3月11日、午後0時30分から一斉放送を行い、午後0時32分から12分間は防災放送クイズがZoomで開催されます。子どもたちの真剣な取り組みを通じて、地域住民に防災知識を広め、未来の安全を確保するための支援を行っていく必要があります。