賃金伸び率ランキングから見る雇用市場の動向
2025年2月度の職種別賃金伸び率ランキングが、求人ビッグデータを基に株式会社フロッグから発表されました。このランキングは、アルバイト・パート、派遣、正社員といった異なる雇用形態における各職種の賃金動向を詳細に分析したものです。
アルバイト・パート部門
アルバイト・パート部門でのトップは、建設系の職種です。
1位に輝いた「建設/土木/エネルギー」は、前月比で12.10%の増加を記録しました。これは、建設現場における高時給案件が相次いで掲載されたためと考えられます。具体的には、増加額は150円でした。
その後に続くのが、「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」で、こちらは1.06%の増加(増加額13円)。さらに「医療/医薬/福祉」が0.83%(増加額12円)で続きます。
一方、最下位となった「ファッション/アパレル/インテリア」は-1.31%を示し、減少額は15円と厳しい結果に。これらの数値から、雇用形態や業種によって賃金の格差が生じていることが伺えます。
派遣部門
次に派遣部門ですが、「教育/語学/スポーツ」が1位で2.90%の増加(増加額41円)を見せました。この職種では、2024年から2025年にかけての賃金上昇が顕著です。
2位は「医療/医薬/福祉」で2.21%増(増加額34円)、3位では「販売/接客/サービス」が1.40%増(増加額20円)。対照的に、派遣の最下位は「建設/土木/エネルギー」で0.97%の減少を記録しています。
正社員部門
正社員部門では、「飲食/フード」が0.55%の増加(増加額1394円)を示し、2位は「電気/電子/機械/自動車」で0.32%増(822円)、3位は「運輸/物流/配送/警備/作業/調査」の0.23%増(572円)です。
ただし、ワーストは「映像/イベント/芸能/キャンペーン」で0.63%の減少(1896円の減額)となりました。特にこの分野は、求人掲載の変動が賃金に大きく影響しているようです。
データの透明性と関連性
この調査は、さまざまな媒体から求人情報を集計し、そのデータを基にしたものです。アルバイト・パートでは「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」、派遣では「はたらこねっと」「エン派遣」、正社員では「doda」「type」「エン転職」「マイナビ転職」と充実したデータソースが利用されています。このように、賃金動向は雇用市場の変化を反映しており、今後の職種選びに有用な情報となります。
まとめ
今後の賃金動向についても引き続き注目が集まります。企業のベースアップ要求や春闘もあり、賃金が上昇傾向にある職種もあれば、下降する職種も見受けられます。この賃金伸び率ランキングを参考に、職種選びや就職活動に役立てていただければと思います。
この情報は、株式会社フロッグが収集したデータを基にしており、全国数百の求人媒体からの求人情報を駆使したものです。今後も日本の労働市場を見守りつつ、新たな動向が発表されることを期待しています。