ABBが新型充電器を発表
ABBは新しい急速充電器、Terra 184 JNを発表しました。このモデルは、CHAdeMOとNACS(North American Charging Standard)の2つの充電規格に対応しており、1台で多様な電気自動車(EV)に対応できるようになっています。2025年内には受注を開始し、2026年からの納品を予定しています。
新モデルの特長
Terra 184 JNは、国内において最も人気のある急速充電器であるTerra 184ラインアップに加わりました。この充電器は、CHAdeMO規格では最大150kW、NACSでは最大180kWの充電が可能です。また、2台の車両を同時に充電することもでき、各車両に対して最大90kWを供給できます。この性能により、EVの充電が急速かつ効率的に行えるのが特長です。
製造はABBの最新の製造拠点であるヴァルダルノ施設で行われ、信頼性の高い品質が保証されています。また、既存のTerra 184 JJ(CHAdeMO + CHAdeMO仕様)のユーザーにとっても、CHAdeMOケーブルをNACSケーブルに変更できる「NACSアップグレードキット」が利用可能です。このキットも2025年内に受注が開始される見込みです。
NACSの導入背景
ABBは、109カ国で充電インフラ事業を展開しており、各地域の充電規格に適応したソリューションを提供しています。特にNACS規格は、北米市場での展開が進んでおり、アジアパシフィック地域では日本が初めての採用国となります。これにより、EVユーザーはより多様な充電オプションを享受できることになります。
ABB E-mobility事業部の片岡幸朗事業部長は、『Terra 184 JNは、すべてのEVに対応した充電ソリューションを提供することにより、EVメーカーやディーラーに対して柔軟性を向上させる大きな利点があります。この新しい充電インフラを導入することで、将来のNACS対応車両の拡大にも対応できる重要なステップです。』と述べています。
ABBのビジョン
ABBはエレクトリフィケーションとオートメーションのリーディングカンパニーとして、より持続可能で資源効率の高い未来を目指しています。140年以上の歴史を持ち、世界中の企業に対して高品質な技術とサービスを提供してきました。ABB E-モビリティは、充電インフラのグローバルリーダーとして、EV市場の成長に寄与し続けています。
特にABBの充電ソリューションは、世界中の主要EVメーカーやEV充電ネットワーク事業者から選ばれており、多岐にわたる充電ニーズに対応しています。基礎充電から高速道路のSA/PAでの急速充電、さらには物流の電動化に至るまで、幅広いポートフォリオを展開しています。
将来的には、EV充電インフラの設計と実装をさらに進め、持続可能な社会への移行を加速させることを目指しています。ABBのTerra 184 JNがこの目標に大きく寄与することでしょう。