ボーナスの使い道は貯蓄が主流?社会人アンケート結果
株式会社ビズヒッツが実施した「ボーナスの使い道に関する意識調査」では、仕事を持つ501人の意見を基にボーナスの使い方がランキング形式で示されました。物価の高騰や不安定な未来を背景に、ボーナスの使用に関して堅実な考え方が浮かび上がっています。
調査の概要
調査は2025年4月7日から11日の間に自社で行われ、回答者は20代から50代以上まで幅広い年齢層の男女でした。全体の29.9%が「貯蓄に回す」と回答した一方、29.5%が「旅行に行く」と選びました。3位には10.0%が「投資に回す」といった結果となっています。
1位:貯蓄
ボーナスの使い方で最も多かった「貯蓄」には様々な理由がありました。
- - 「将来への備え」を意識した20代男性は「万が一のため」と語り、30代女性は「老後が心配」という声も寄せました。
- - 教育費に充てたい40代女性もおり、貯蓄は様々な生活に密接に関わることが伺えます。
貯蓄を選ぶ理由は、経済的な不安が強く影響しており、近年では低収入や収入不安定が影響を与えているようです。
2位:旅行
次いで人気だったのは「旅行」。多くの人々が旅行を「自分へのご褒美」や「家族との大切な時間」として捉えており、具体的な理由としては以下のような意見がありました。
- - 「まとまったお金で心から楽しめる」(20代女性)
- - 「子どもとの思い出が作りたい」(30代女性)
- - 温泉旅に行きたい」(50代以上男性)など。
旅行を選ぶ人々は、普段では味わえない経験を求めていることが分かります。しかし、今回の調査では「旅行に行きたいが我慢している」との回答が31.9%もあり、経済的な理由から選択肢から外れてしまう人も多いようです。
3位:投資
また、ボーナスを「投資に回す」という意見も目立ちました。具体的には、意見としては以下のようなものがありました。
- - 「毎月は少額しか投資できないので、ボーナスを使ってまとまった金額で投資をしたい」(20代男性)
- - 「銀行に置いておくと使ってしまうから」(30代女性)など。
このことから、堅実な投資意識が根付いていることが伺えます。気軽に使えるものではなく、長期的な生計を見据えた選択となっているようです。
その他の使い道
ボーナスの使い道としては、4位に「家電購入」、5位に「パソコン購入」が続いています。
例えば、30代女性は「古い洗濯機を買い替えたい」と語り、50代以上男性は「テレビが壊れたので早く買い替えたい」との声もありました。
さらに、「各種返済に回す」や「生活費の補填」といった厳しい現実も見えてきています。物価高から生活が厳しいと感じている人は多く、ボーナスを利用して生活を支える必要があると考えているようです。
ボーナスは堅実なのか
ボーナスの平均は34.9万円であり、最も多い分布は「10万円超20万円以下」であることが浮かび上がりました。この結果は、多くの人々が生活を支えるためにボーナスを優先的に使う必要があることを示しています。
まとめ
ボーナスの使い道としては、「貯蓄」と「旅行」が並ぶ結果となりましたが、生活費や返済が優先されるといった堅実志向が強いことが伺えます。実際、旅行に行きたい気持ちを抑えている人が多く、経済的な理由が背後にあることが感じられました。
松田梓氏がこの調査を通じて指摘されるように、今の時代ボーナスは「贅沢」に使うのではなく、「安心」や「堅実」な経済観念との間での葛藤の中にあることが普遍的な現象になっています。