CAD試験の新時代
2010-07-26 13:00:00
クラウド時代に適応した3次元CAD試験方式の実証実験が成功
クラウドに適応した新たな3次元CAD試験実施方法
2023年、社団法人コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)と一般社団法人コンピュータ教育振興協会(ACSP)が共催する「3次元CAD利用技術者試験」で、クラウド技術を活用した新試験方式の実証実験が行われました。この実験は、ストリーミングと仮想化技術を駆使して、3次元CADソフトを配信する形で実施され、今後の試験のあり方に新たな可能性を示しました。
実証実験の目的と背景
この試験は、SaaS(Software as a Service)およびクラウド環境を前提とした新しい試験実施方式を探索する目的で行われました。株式会社きっとエイエスピー(kitASP)をはじめとする複数の企業がサポートし、シンク・スリー株式会社、株式会社スリー・ディーエス、日本ユニシス・エクセリューションズ株式会社の各社から3次元CADソフトの提供を受けました。また、日本HPも特別協賛企業として協力し、試験の実施環境を整えました。
使用された技術
実証実験では、kitASPが導入したシマンテック社のストリーミング製品「Symantec Workspace Streaming」(SWS)と仮想化製品「Symantec Workspace Virtualization」(SWV)が使用されました。これにより、受験生はCAD利用技術者試験センターに設置された専用ワークステーションを通じて、各種3次元CADソフトを利用。試験当日のみソフトを配信することで、セキュリティ面でもライセンス管理が容易になります。
実証実験の結果
試験において、各社の3次元CADソフトは正常に稼働し、受験環境の拡張が実現しました。終了後には、クライアント端末上でのCADソフトの利用制限も確認され、ライセンス管理の効果が証明されました。これにより、より安定した受験環境が提供できることが期待されています。
今後への期待
CSAJとACSPは、今回の実証実験をもとに、さらなる新たな実技試験の手法とクラウド活用の可能性を検討していく方針です。この試験制度は、2023年で創設20周年を迎え、累計受験者が50万人を超えるなど日本国内でも高い認知度を誇る技術系認定試験として成長しています。
CAD利用技術者試験制度について
CAD利用技術者試験には、基礎的な知識を問う「CAD利用技術者基礎試験」と、3次元CADの知識・技能を問う「3次元CAD利用技術者試験」、さらには2次元CADに関する試験も存在します。これにより、幅広い技術者の育成を目的としています。
結語
本実証実験は、クラウド時代にフィットした学びのスタイルを提示し、今後の技術者試験に革命をもたらす可能性を持つ成果でした。受験者同士の技術向上、セキュリティ面の強化、そして新しい試験方式の普及に寄与することが期待されています。
会社情報
- 会社名
-
一般社団法人コンピュータ教育振興協会
- 住所
- 東京都港区赤坂2-8-14丸玉第3ビル8階
- 電話番号
-
03-3560-8435