日本橋本町M-SQUAREに見る低CO2鋼材の未来
三井不動産株式会社と
鹿島建設株式会社は、
株式会社神戸製鋼所が初めて商品化した低CO2鋼材
Kobenable® Steelを使用して、東京都中央区に位置する「日本橋本町M-SQUARE」の新築工事を行います。このプロジェクトは、カーボンニュートラルの達成を目指す取り組みの一環として注目されています。
低CO2鋼材とは?
「低CO2鋼材」とは、鋼材製造時に排出されるCO2の量が少なく済むように工夫された材料を指します。特に、Kobenable® Steelは神戸製鋼特有の技術を駆使して開発され、製造過程でのCO2排出を大幅に削減することが可能です。この新しい鋼材は、従来の品質を維持しながらも、環境へ配慮されています。
KObenable® Steelの特性
Kobenable® Steelは、「マスバランス方式」を採用しており、製造過程で完全にCO2を削減した
Kobenable® Premierを一部に使用。これにより、一般的な鉄骨を使用した場合と比べて、約800tのCO2を削減できる見込みです。つまり、「日本橋本町M-SQUARE」では、全工事におけるCO2排出量を約5.4%削減することが期待されています。
プロジェクトの背景
ビルの建設には多くの環境負荷が伴うため、鉄骨においてもCO2排出を最小限に抑える必要があります。これに対応するため、三井不動産と鹿島建設は神戸製鋼と協力し、環境に優しい建材を選定することに注力しています。
プロジェクトの概要
- - 事業者: 三井不動産株式会社、鹿島建設株式会社
- - 名称: 日本橋本町M-SQUARE
- - 所在地: 東京都中央区日本橋本町一丁目9番
- - 交通: 各種地下鉄の駅から徒歩圏内
- - 竣工時期(予定): 2025年11月
- - 設計者: 鹿島建設株式会社
- - 施工者: 鹿島建設株式会社
- - 高さ・規模: 地上12階・地下1階、約50m
- - 用途: 事務所・店舗
- - 敷地面積: 約1,433㎡
- - 延床面積: 約14,222㎡
サステナビリティへの貢献
三井不動産は、環境との共生を意識したプロジェクトに参加し、持続可能な社会実現に寄与することを目指しています。彼らは「環境との共生」を実現するために、新技術を導入し、さまざまなイニシアティブに取り組んでいます。また、グループ経営理念を見直すにあたり、環境保護、ダイバーシティ、ガバナンス等、重要なマテリアリティ(重要課題)を設定しています。
結論
このような取り組みが進む中で、「日本橋本町M-SQUARE」は、低CO2高炉鋼材を活用した新たな建設モデルとして、全国の建設業界の進展にも寄与すると期待されています。三井不動産、鹿島建設、神戸製鋼の三者が手を取り合うことで、今後のビル建設におけるサステナビリティの実現が進むことでしょう。