YUSUKE KIKUTA 2025春夏コレクション、表参道で開催
ニットを中心に展開するアパレルブランド「YUSUKE KIKUTA」が、2025年度春夏シーズンの展示会を表参道の「LAPIN ET HAL OT」にて開催します。この展示会は「記憶をすり替える、くみなおす」というコンセプトのもと、多様なデザインのコレクションが公開されます。
展示会の概要
展示会の日程は2024年9月2日(月)から9月8日(日)まで、時間帯は正午から午後7時まで。会場の場所は東京都渋谷区神宮前5-44-2で、来場者は最新のコレクションを一目で見ることができます。
今期のコレクションには、最新の技術を駆使した自動補完機能を用いた変形MA-1や、新宿でのフィールドレコーディングを活かしたニット記事、ボンデージの組み直しによるデザインなどが含まれています。また、ルックブックの販売も行われ、ファッションファンにとって興味深い体験となるでしょう。
デザインの背景
「YUSUKE KIKUTA」は、デザイナー菊田有祐の個人的な背景からインスパイアを受けています。彼は幼少期に聴覚過敏を経験し、その感覚が日常に影響を与えていました。菊田は、フラストレーションを感じていた当時の記憶に戻り、きっとその経験が今のデザインに新しい命を吹き込むと語ります。
「服を作りながら、聴覚によるフラストレーションを思い出すことができたら、新たな意味が生まれるかもしれない」と彼は言います。このような想いから生まれるデザインは、衣服によって新しい体験を提供し、着ることの意義を再考させてくれます。
ブランドの理念
「YUSUKE KIKUTA」は、2022年に設立されたニットに特化したファッションブランドです。設立以来、3シーズンのコレクションを展開し、主要メディアに取り上げられるなど注目を集めています。ブランドテーマは「現実から目を背けない」「テクノロジーを用いた新しい表現」「守るために着る」という3つに基づいており、毎シーズンのテーマにはコンセプト性が強く反映されています。
さらに、デザイナーの菊田は、発達障害を抱える自身の経験を生かして、服作りとテクノロジーの融合を追求しています。彼は慶應義塾大学の環境情報学部でファッションとテクノロジーについて研究しており、実験的なプロジェクトに取り組んでいます。その過程で彼は、高校や大学での講演活動を通じて自身の体験を共有し、他者にインスピレーションを提供し続けています。
寄付や社会貢献への取り組み
YUSUKE KIKUTAでは、毎年の売上の一部を発達障害の研究や支援団体に寄付する取り組みも行っており、社会貢献を大切にしています。デザイナー自身の経験を生かしながら、衣服一枚一枚に思いを込めて制作された作品は、ファッションだけでなく、社会的なメッセージも伝えています。
この盛り沢山の展示会は、ファッション業界に新風をもたらすだけでなく、多くの人々に深いメッセージを届けることができる貴重な機会です。会場での新しい発見に期待が高まります。