新たな医療拠点「東日本メディカルセンター」
埼玉県狭山市にて、エア・ウォーター・メディカル株式会社が新たに医療機器や介護用製品の開発・製造・保守を行う総合拠点「東日本メディカルセンター」を2025年にオープンします。この新施設は、超高齢社会に対応した地域包括ケアシステムの一環として、医療現場でのニーズに応じたさまざまな機器の開発提供に力を注ぎます。
医療環境の変化に対応
日本は今、超高齢社会を迎えつつあります。特に2025年には団塊の世代が後期高齢者となり、在宅医療の需要が急増する「2025年問題」に直面しています。このため、在宅酸素療法を含む、医療機器の製造・メンテナンス体制が強化されなければなりません。新設される東日本メディカルセンターは、これらの問題に的確に対応するための拠点となります。
新工場の役割
新工場では、医療用の酸素濃縮装置や在宅中心静脈栄養法ポンプの製造ラインを従来の1.5倍に増設し、医療機器の生産体制を強化します。これにより、供給体制の安定を図りつつ、迅速な製品開発が可能となります。また、既存の呼吸器関連機器のメンテナンス拠点を集約することで、サービス運用の効率化も実現します。
連携の強化とBCP対策
エア・ウォーター・メディカルは、さらに酸素濃縮装置を製造するNTKメディカルの全株式を取得し、グループ会社に加えます。2025年4月1日には社名も「エア・ウォーター・バイオデザイン株式会社」に変更し、関東地域から西日本にかけて、製造とメンテナンスの効率を高めることを目指します。このように、BCP(事業継続計画)の強化にも取り組んでいます。
ウェルネスの追求
この拠点を通じ、エア・ウォーター・メディカルは、医療機器の製造を通して多くの人々の健康的な生活に寄与することを目指します。より良い地域医療の提供体制を整えるために、製品開発に注力し、使いやすい製品を提供し続けることが求められています。これにより、医療従事者の負担を軽減しながら在宅患者さまの生活の質(QOL)向上に寄与していくことが期待されます。
東日本メディカルセンターの概要
- - 名称: エア・ウォーター「東日本メディカルセンター」
- - 所在地: 埼玉県狭山市新狭山1丁目5番20号
- - 面積: 敷地面積4,803.2㎡、建物面積9,568㎡
- - 構造: 鉄構造、地上5階
- - 最大収容人数: 150名
- - スケジュール: 2024年2月着工、2025年2月竣工、2025年5月1日開所
- - 製造品目: 酸素濃縮装置、在宅中心静脈栄養法ポンプ、一酸化窒素ガス管理システム、高気圧酸素治療装置、電子聴診器など
- - 投資額: 30億円
新たに生まれるこの拠点が、地域医療の変革と人々の豊かな生活に寄与することを期待しています。