企業における孤独と孤立対策の重要性を伝えるセミナー開催レポート

孤独と孤立が企業価値を高めるセミナーの開催

2025年11月12日、大阪に位置する特定非営利活動法人SKYは、「孤独・孤立が企業価値を高める～人的資本経営支援セミナー～」をオンラインで開催しました。このセミナーは、内閣府が採択した「地域における孤独・孤立対策に関するNPO等の取組モデル調査」の一環として行われ、36名の参加者が集まりました。

セミナーの概要

このセミナーでは、孤独や孤立が企業にどのようなリスクをもたらすのか、またどのように対策を講じることができるのかを学びました。セミナーは二部構成で、第一部では、追手門学院大学の浦光博教授が社会心理学の観点から孤独と孤立の最新の研究結果を発表しました。

第一部：孤独・孤立の影響

浦教授の講義では、孤独や孤立が企業に与える影響について具体的なデータを元に説明がありました。例えば、孤立状態では社員の生産性が著しく低下することが研究で明らかになっていることや、孤独感が企業文化に与える負の影響についても触れられました。

セミナー中の質疑応答の時間には、「声を上げることができない孤独・孤立リスクの高い方へのアプローチ方法」という質問が上がり、浦教授は自らの研究を元にした実践的な手法を提案しました。このような質疑を通して、参加者は具体的な知見を得ることができました。

第二部：実際の取り組みの紹介

続く第二部では、NPO法人SKYが実施している「男のセカンドキャリア塾」が紹介されました。このプログラムは、孤独や孤立を解消し、再就職に向けたスキルを身に付けることを目的としています。ここでは、内省やコミュニケーション、地域とのつながりを強化するワークショップが行われており、参加者がそれぞれの経験や意見をシェアする場も設けられました。

特に、企業が地域に対してどのように役割を果たすことができるのか、実際の事例を元にした議論が展開されました。これにより、孤独や孤立といった個人の問題に対して、企業だけではなく地域全体で取り組む必要性が明らかにされました。

アンケート結果と今後の取り組み

参加者からは、孤独・孤立が企業文化に与える影響や、その解決策について具体的なアイデアが得られたとの声が寄せられました。また、今後はこのようなセミナーやワークショップを定期的に開催し、さらに多くの企業やNPOとの連携を強化していく方針が示されました。

このようにSKYは、孤独や孤立を軽視するのではなく、それに対する正しい理解を深めることで、企業にとっての人的資本の重要性を再認識してもらうことを目指しています。今後の活動にも注目が集まります。

【NPO法人SKYについて】
特定非営利活動法人SKYは2019年に設立され、孤独や孤立の対策に向けた様々な事業を展開しています。心理相談や研修、講演会を通じて、メンタルヘルスの改善を目指し、幅広い社会貢献に取り組んでいます。公式ウェブサイトやFacebookページで、最新のセミナー情報なども提供しています。