株式会社ウイングとGICによるローコード開発支援
新潟県新潟市に本社を置く株式会社ウイングは、グローバルイノベーションコンサルティング(GIC)と提携し、IT人材不足に対応するための新たな取り組みを開始しました。ミャンマーを拠点にしたオフショア開発を利用し、ローコードツール「GeneXus」の普及とそれにかかわる技術者の育成を進めています。このプロジェクトにより、安定したシステム開発体制を確立し、国内のDXを支援することを目指しています。
背景にあるIT人材の現状
経済産業省による予測では、2019年をピークに日本のIT人材は減少傾向にあり、このままでは今後40万~80万人の人材不足が懸念されています。国内での人材育成の限界が見えている中、オフショア開発がこの問題を解決する手段として期待されています。ただし、これまでは主に下流工程にフォーカスが当てられていました。つまり、プログラミングに特化した安価で大量生産的な開発手法が主流でしたが、妥協のない開発体制を整える必要があります。
ここで注目されるのが「ローコード開発」です。これにより、システム開発の効率が向上し、必要な人材数も削減される一方で、システムのメンテナンスや保守作業には依然として人材が必要です。弊社はGICと協力し、ミャンマーでのIT人材育成を強化、開発後の安定した保守作業の確保を目指しています。
人材育成プロセスの構築
2023年1月にプロジェクトがスタートし、同年4月には10名の開発体制が整えられました。基礎的な教育を受けた後、実際のプロジェクトに参加し、現場で技術を磨いていくスタイルです。以降、3か月周期での教育を導入し、即戦力となる人材が順調に増加しています。このサイクルを通じて、効率的に要員を増やし、成功モデルの構築を目指しています。
企業ニーズに応えるサポート体制
企業からの要望として、システム構築後の保守メンテナンスでの課題が明らかとなりました。特に、自社内での要員不足やコスト面でのハードルが影響し、せっかく構築したシステムが十分に活用されないケースが多いです。そのため、まずは保守メンテナンス要員としての活用を促進していきたいと考えています。この体制を通じて、困っている企業に有益なサポートを提供し、徐々に内製化に向けた支援も展開していく予定です。
将来展望と人材育成の深化
今後は2024年4月までに育成体制を50名に拡大し、ただ開発や保守のみならず、上流工程から関与できる技術者の育成にも注力します。また、GeneXusの資格取得を進めすことにより、技術者のスキルを見える化し、より高いレベルのサービス提供を実現していく予定です。これにより、システムの運用効率を高め、企業のデジタルトランスフォーメーションを一層推進していく所存です。
代表者のコメント
GICの代表取締役社長、岩永智之氏は、「基幹系システム開発において、LowCodeのような開発効率の高い方法が選ばれるようになってきています。特に、オフショア開発での経験を積んだ我々にとって、ウイングとの協力を通じて多くの企業様にこの成功事例を提供できることを楽しみにしています」と述べています。
ウイングの代表取締役社長、樋山泰三氏も「低コードによるシステム開発はもはや珍しくなくなりました。このニーズに応える形で、ミャンマーのオフショア開発基盤を構築しました。今後もGIC様と連携し、システム開発の新たな時代を共に切り拓いていきたいです」と期待を寄せています。
会社概要
- - GICグループ:日本・ミャンマー・USに拠点を構え、オフショア開発やDXに関する調査業務を展開。
- - 株式会社ウイング:LowCode技術を駆使し、企業のデジタル化推進をサポート。
この取り組みが、IT人材不足の解消と企業の成長に寄与することを期待しています。