漢検50周年特別企画の旧漢字検定「復刻版漢検」を体験しよう

漢検50周年特別企画「復刻版漢検」は新たな挑戦の場！

公益財団法人日本漢字能力検定協会は、今年で50周年を迎える漢検の記念企画として、1992年以前の検定問題を再現した「復刻版漢検」を公開しました。この新しい取り組みでは、当時の検定を印象づけた「段位」の制度が復活し、五段から15級までの問題に挑戦することが可能です。驚くべきは、これが全て無料で提供されている点です。漢検を通じて漢字を学びたい方や、自分の漢字能力を試してみたい方にとって、これは絶好の機会です。

漢検の歴史と発展

漢検は1975年11月3日（文化の日）に開始され、初年度の受検者数は672名でした。その後、幅広い年代層（3歳から103歳まで）の挑戦者に支えられ、現在では累計志願者数が5000万人を超えるまでに成長しました。この50年間の間に、漢字の学びを継続的に提供する場として、その存在意義が増してきたのです。

1992年には財団が設立され、現在の1級から10級の12段階の制度が整備されましたが、それ以前は五段から15級までの段位制度が設けられていました。今回の「復刻版漢検」では、過去の資料を基に当時の出題スタイルを再現しています。これにより、かつての検定問題をリアルに体験することができるのです。

「復刻版漢検」の魅力

「復刻版漢検」では、当時の区分から特に印象的な問題が厳選されています。例えば、過去の漢字の知識や誤字訂正の問題に挑戦することで、受験者は漢字のより深い理解を得ることができるでしょう。

誤字訂正問題

復刻版の2級と3級相当の問題では、文中の誤字を指摘し訂正する設問が出題されます。たとえば「社員の慰安会をする。」や「宇宙を飛行する時代が今に来る。」といった時代を感じさせる文章が用意されています。現在の出題と異なる点は、問題文に直接×をつける方式ではなく、文全体を長くし複雑化されたスタイルに変わっています。

旧字体の判別問題

別の面白い挑戦は、復刻版の1級に含まれる「旧字体の判別」です。ここでは「德」という文字を用いた問題が登場します。旧字体と新字体を見分ける力が試され、字形の違いを理解することが鍵となります。

現在は出題範囲外の漢字

また、復刻版の三段（現在の1級相当）においては、「国字（こくじ）」に関する出題があり、漢検では通常出題されない漢字も登場します。これによって、古い考えや漢字への理解を深めることができる貴重な機会が提供されます。

今後の展望

今回の「復刻版漢検」は、漢字や日本語の学びを愛する多くの人々にとって、懐かしくかつ新しい挑戦の場となるでしょう。今後も、漢検協会は50周年に際し、特別企画を立て次々と発表する予定です。今後の展開にぜひ注目してください。復刻版漢検は、過去の問題を解くことで新しい発見とともに、昔の魅力を再発見する貴重な体験が待っています。これからも、漢字を学び続ける喜びを多くの人と分かち合っていきましょう。