手帳『高橋』のユーザー調査、非常時の備えが浸透する背景
株式会社高橋書店(本社:東京都豊島区)が行った「災害・非常時に備えた手帳の使い方について」のWEBアンケート調査が注目を集めています。この調査は2024年12月に実施され、手帳の活用が非常時においてどのように意識されているのかを浮き彫りにしました。調査参加者は426人、性別や年代を問わず多様な層から集まっています。
災害への備えと手帳の活用
調査結果によると、非常時を意識して手帳を活用しているユーザーは41.5%にのぼります。これは、地震や大雪など自然災害が多発する現代社会において、手帳が重要な情報の管理ツールとして位置づけられていることを示しています。最も多く書かれている内容は、家族や親戚の「連絡先」であり、これには75.8%が回答しました。職場や学校の連絡先も40.9%と注目され、家族をはじめとした重要な連絡先の必要性が前面に表れています。
連絡先以外でも、個人情報や医療情報の記載が見られ、その必要性が浮き彫りになりました。例えば、健康保険証やマイナカードの情報を書いている人は24.4%、持病やアレルギー、服用している薬についてのリストもそれぞれ12.9%の回答がありました。これにより、非常時における自己管理の重要性が再認識されています。
調査においては、連絡先や避難場所は記載しているものの、手帳の紛失時に大切な情報が知られては困ると考え、詳細な情報を記載しないという声もありました。このように、非常時の準備をする一方で、その情報が漏れないように配慮する姿勢が見えます。
非常時に便利な手帳の使い方
続いて「手帳にはさむもの」についての調査結果も面白いものでした。最も多く書かれているのは「アドレス帳」であり、次いで「絆創膏」や「現金」が上位にランクインしました。また、テレホンカードや身分証明書(コピー)を持ち歩くことも、緊急時に役立つと関心が寄せられています。このように、手帳は情報の記載だけでなく、非常時の準備物の管理にも利用されていることがわかりました。
手帳に情報を記入する理由として上位に挙げられたのが、「停電やバッテリー切れを気にしなくてよい」という点で、39.9%のユーザーがこの意見に同意しています。デジタルデバイスが一般的な今、このようなアナログの強みが改めて評価されているようです。
手帳を活用し、心構えを強化
自然災害や事故、スマホのトラブルなど、予測不可能な事態は日常に潜んでいます。手帳を利用することで、こうした非常時に必要な情報を確保し、心の準備を整えることができるのです。「手帳白書2025~暮らしと手帳のすゝめ~」では、より多くの人々が手帳を通じて自分自身の非常時の安全を考えるきっかけになることを期待しています。また、手帳の巻末付録には「非常の備え」と題した項目があり、災害時伝言ダイヤルの案内や持ち出し品チェックリストが記載されているため、ぜひ活用することをお勧めします。
このように、手帳『高橋』はただの予定管理ツール以上の価値を持っています。災害時に備えた使い方を促進し、生活全般を見直すきっかけを与えてくれる存在となっています。