介護の仕事をもっと身近に!「子連れで」参観イベント
近年、子育てと仕事の両立が求められる女性たちに向けて、新たな働き方を提案するイベントが開催されました。その名も「介護のしごと”子連れで”参観」。この取り組みは、studio-Lと産経新聞社の運営するWEBメディア『ケアするウェブマガジン 〜から』がきっかけで始まったものです。介護・福祉の仕事は柔軟な働き方を可能にし、キャリアアップの機会も多いため、子育て世代の女性にとって魅力的な職場環境です。
イベントの目的と背景
介護・福祉に関する仕事の平均的なイメージは、「きつい」「汚い」「危険」「給料が安い」といった印象が強いのが現実です。しかし、このイベントでは、そのようなネガティブなイメージを払拭し、介護現場のポジティブな側面を伝えたいという思いがあります。単にWEBメディアで情報を発信するだけでなく、実際に介護現場を体験し、働き方を見直す機会を提供することで、女性たちが希望を見出す場所を探し出すことを目的としています。
「介護のしごと”子連れで”参観」の詳細
このイベントは高崎市と横浜市の二ヶ所で開催され、実際に介護の職場での仕事内容や雰囲気を体験できる内容となっていました。具体的な実施日は以下の通りです。
開催日:2019年11月18日(月)
会場:小規模多機能プレイス オリジン
開催日:2019年11月25日(月)・26日(火)
会場:にじいろデイサービス
参加者は、近隣に住む30〜70代の女性7人で構成されており、皆それぞれの事情を抱えながらも、実際に体験しながらお互いのキャリアやライフスタイルについて話し合いました。イベント中には、子どもと一緒に働くことのできる環境や、役立つスキルを活かせるチャンスがあることが紹介されました。
参加者の感想
参加者からは、「近所に子連れで働ける職場があるとは知らなかった」といった驚きの声が上がりました。アンケートでも多数の支持を受け、以下のような結果が報告されています。
- - 参加者全員が「自分の得意なことを活かして働けそう」と回答。
- - 8割以上が「介護の仕事をやってみたい」と感じた。
中でも一番印象的だったのは、保育園問題を抱えていた40代の女性のコメントでした。「職種より子連れが優先なため、子どもと一緒に出勤できる施設でなら働きやすいと感じた」とのこと。そのほかにも、「自分の家事力にニーズがあることを知り、嬉しかった」と語る50代、教育に良いと思うと話す30代の参加者もいました。このように、参加者の多くが新しい働き方の可能性を感じました。
施設側の声
イベントに参加した施設の経営者は、これまで求人雑誌で広く募集を行っていたが、地域に住む女性たちのニーズを知ることができたと語ります。体験を通じて相互の理解が深まり、実際に二人の参加者がその後スタッフとして働くことになりました。経営者は「現場で働くスタッフの声を直接伝えることが重要だと気付いた」とも述べています。
このイベントは、介護の仕事の新たな側面を知るだけでなく、子育て世代の女性がそれを受け入れることのできる環境を広げるきっかけとなりました。今後もこのようなイベントが続き、ますます多様な働き方が広がることが期待されます。