トリプルネガティブ乳がん向け新抗体医薬の開発が進展
トリプルネガティブ乳がん向け新抗体医薬の開発が進展
トリプルネガティブ乳がん(TNBC)は、若年層の女性に多く見られ、治療が困難な悪性疾患として知られています。特にTNBCは、5年生存率が低いことから、新しい治療法の必要性が強く求められています。そんな中、トリプルネガティブ乳がん向けの新抗体医薬品の開発に取り組む企業が注目を集めています。
この企業は、2017年に大阪大学の准教授であった谷山氏によって設立され、大阪大学にルーツを持つ創薬ベンチャーです。最近、三菱UFJキャピタルや大阪大学ベンチャーキャピタル(OUVC)から追加の400百万円の投資を受け、累計調達金額は1,090百万円に達しました。この資金をもとに、同社はGLP安全性試験や治験薬の製造に取り組んでいます。
ペリオスチンと疾患との関係
同社の研究では、細胞外マトリックスのタンパク質であるペリオスチンが、心臓弁の形成や創傷の治癒に関わっていることが示されています。しかし、病的なペリオスチン変異体は、乳がんや糖尿病性網膜症、心筋梗塞などの難治性疾患に関与しています。この発見は新たな医薬品開発の可能性を秘めており、特にTNBCにおいてペリオスチンの役割が重要であることが分かりました。
企業は、TNBCを対象とした抗体医薬品の開発に力を入れており、今後の治療に向けた期待が高まっています。また併せて、コンパニオン診断薬の開発にも取り組んでおり、これにより治験成功率の向上及び効率的なパイプラインの拡充を目指しています。
社会貢献を目指して
同社のビジョンは、乳がんをはじめとする難治性疾患に直面する患者を救うことです。社員一同は、治療薬の研究開発だけでなく、患者の早期発見や治療へのアクセスを向上させることで、地域社会にも貢献していく所存です。今後も患者のために新たな医療ソリューションを提供するため、尽力していくことを誓っています。
この新抗体医薬品の開発がもたらす未来には、多くの希望が寄せられています。疾患に苦しむ方々が、その恩恵を受けられる日も近いかもしれません。引き続き、この企業の動向に注目していきたいと思います。
会社情報
- 会社名
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ペリオセラピア株式会社
- 住所
- 大阪府吹田市山田丘2-2大阪大学最先端医療イノベーションセンター801B
- 電話番号
-
06-6816-8406