京都外国語大学が目指す平和とコトバの革新
京都外国語大学(以下、京都外大)は、学長の小野隆啓氏が掲げる建学の精神「PAX MUNDI PER LINGUAS -言語を通して世界の平和を-」を体現する新たな取り組みとして、学生主導のプロジェクト「Project Voyagers」の「Venture Mundi 2025」を開始しました。このプログラムは、本学の学生や教職員で構成されたチームに対し、社会的に意義のある活動を展開するためのスタートアップ支援を目的としています。
プロジェクトの概要
「Venture Mundi 2025」では、5名以上のチームが対象となり、選考は多角的な視点から行われました。応募期間は6月17日から7月12日までで、書類審査の後、7月22日に行われたプレゼンテーションで採択が決定されました。審査は、建学の精神との関連性、訴求力、創造性、社会的意義、そして大学での学びの活用など、多方面から評価されました。参加者の熱意と独自性が強く求められる中、実務経験を持つ教職員たちが審査を担当しました。
受賞プロジェクトの紹介
今回の「Venture Mundi 2025」には、個性豊かで社会貢献性の高いプロジェクトが盛りだくさん。ここでは、採択された注目のプロジェクトをいくつか紹介します。
Peace Link - 「Fuku to you」
このプロジェクトは、衣服と言語、文化をつなげることで、人々の平和や安心、幸せをテーマにしたものです。異なるバックグラウンドを持つメンバーによる促進により、外大での学びを実生活で実現する機会を提供しています。販売やマーケティング計画、社会貢献の視点からも高く評価されています。
麺と向かって「みお」
地域貢献を目指す「ご当地ラーメンプロジェクト」は、実店舗販売の成功をベースに、観光地域の活性化を図ります。お土産用ラーメンの開発やふるさと納税の提案など、地元の価値を引き出す事業に期待が寄せられています。地域との連携が最大の強みとなるこのプロジェクト、学生たちにとっては貴重な学びの場となるでしょう。
Xenagos - 「魔界都市巡り~京の都~」
京都の「魔界都市」としての新たな視点を持つこのプロジェクトは、百鬼夜行イベントなどを通じて都市情報を発信します。散策マップの作成や多言語での情報提供により、地域の観光資源を強化。同時に、多文化交流や歴史の教育にも寄与すると期待されています。
殺陣サークル侍−SAMURAI−
「SAMURAIプロジェクト」は、日本の文化や歴史と密接に関連したプロジェクト。質の高いショートビデオを通じて海外の人々にサムライや日本刀の魅力を伝え、大学のブランディングにも寄与することが目指されています。今後は、東映や映画村との連携強化も期待されており、より広範な国際交流を根付かせようとしています。
KUFS Voyagers - 「Voyage Café」
このプロジェクトは、留学生同士のインタラクティブなコミュニケーション空間を確立することを目指しています。建学の精神に基づくこの活動は、学生のみならず国際的なコミュニティにとっても重要な役割を果たすでしょう。
今後の展望
採択されたプロジェクトは、2026年1月に行われる活動報告会でその成果を発表する予定です。京都外国語大学は、このような学生主導の革新プロジェクトを通じて、社会貢献や国際交流のさらなる強化を目指していきます。今後の展開に注目が集まります。