サステナブルな魅力を持つ服作り
捨てる服はもういらないと考えるあなたに、ぜひ読んでほしい本があります。それは、ブランド「MIKAKO NAKAMURA」のデザイナー、中村三加子さんの初著書『美しい服MIKAKO NAKAMURA 長く愛される価値ある本物』です。この本は、サステナビリティが強く求められる現代において、長く愛される服作りのヒントを提供しています。
ブランドの魅力
「MIKAKO NAKAMURA」は、2004年に中村三加子さんによって設立されました。彼女は、美しい服を作りたいという確固たる思いからこのブランドを立ち上げ、自身の40年以上にわたる経験を基に、質の高い素材とデザインを追求しています。
このブランドの特徴は、究極的にシンプルであること。流行に左右されず、着る人の個性を際立たせるデザインは、まさに彼女の哲学の結晶です。中村さんは、服が誰かの手に渡って初めて意味を持つと考え、一着ずつ職人の手によって丁寧に作り上げています。これにより、使い捨て服の流通の中で、長く愛される服の重要性を訴えています。
書籍の構成
本書は四つの章から成り、各章が中村さんの独自のデザイン哲学を掘り下げています。
第1章「本当に美しいものとは」
この章では、中村さんが自然の美しさからインスピレーションを受け、どのように日常のなかでの“美”を見つめ直すかについて触れています。「本当に美しいものとは何か?」という問いが全てのスタートポイントです。
第2章「長く愛される服作り」
ここでは、中村さんが重視する素材選びについて語ります。職人による手間暇を惜しまない服作りが、どのようにして服を特別なものにするのかを紹介しています。素材自体がその服の価値を決定づけるという彼女の信念が、丁寧な表現をもって表れています。
第3章「主役はあなた」
中村さんは、服は着る人が主役であるべきだと考えています。この章では、個性を際立たせるために、シンプルなデザインの重要性について言及します。デザイナーやブランドに依存するのではなく、着る人が引き立つ服作りを目指す姿勢が示されています。
第4章「大切に、長く」
この最後の章では、服との正しい付き合い方について論じています。愛着を持って服を長く着ること、そしてそれを次の誰かに大切に引き継ぐことの重要性を訴える内容です。
まとめ
「MIKAKO NAKAMURA」の服作りに込められた思いや哲学は、私たちに新たな視点を与えてくれます。もっと少なく、より良い服を大切に長く着ていきたいと願う人々にとって、本書はその道しるべとなるでしょう。サステナブルなファッションの未来を感じられる一冊です。
書籍詳細
著:中村三加子
定価:2,200円(税込)
発売日:2024年10月29日
出版社:小学館
ISBN978-4-09-311575-9
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