自治体財政をサポートする新たな試み
近年、自治体の財政管理が厳しい状況に直面している中、一般社団法人新しい自治体財政を考える研究会(以下「財ラボ」)と株式会社WiseVine(以下「WiseVine社」)が連携し、予算編成・経営管理システム「WiseVine Build & Scrap」を開発しました。この新しいアプローチは、持続可能な自治体運営の実現を目指し、自治体の業務を大きく変革することが期待されています。
連携協定の背景
財ラボは東京都港区に本社を構え、670名以上の会員を抱える自治体財政の専門機関です。その中で明らかになったのは、全国の自治体が直面する予算編成業務の課題です。特に、「既存事業の見直しが進まない」という問題は深刻で、これを解決するためには効果的な財政運営と透明性の確保が不可欠です。
一方、WiseVine社は愛媛県松山市に本社を置く技術会社であり、行政の予算と評価を結びつけるシステム「Build & Scrap」の開発に注力しています。このシステムは、既に多くの自治体に導入され、効率的な予算管理に貢献してきました。
「WiseVine Build & Scrap」の特徴
今回、両社の協力により実現した「WiseVine Build & Scrap」には、多くの先進的な機能が搭載されています。
1. 分析機能
利用者はデータを多彩なグラフで視覚化し、次なる一手を明確にすることができます。これにより、意思決定が迅速に行えるようになります。
2. 差分比較機能
変更点を一目で把握できるため、意思決定のスピードが劇的に向上します。これにより、よりタイムリーで透明性のある財政運営が可能になります。
3. クロス集計機能
ワンクリックで簡単にデータを出力できるため、手間のかかる分析資料を瞬時に作成することができます。
4. 政策体系機能
政策の全体像をツリー表示で可視化することで、上位目標とKPIが一目瞭然となり、戦略的な計画策定が可能になります。
無料デモ環境の提供
財ラボ会員限定で、新たにデモ環境を公開。実際の業務を想定したダミーデータを使用し、システムの使い勝手を確認できます。2025年2月17日からは、全財ラボ会員に電子メールでデモアカウントが提供されます。この機会に、ぜひシステムを体験していただき、利用者意見を反映してさらに改良を進める予定です。
また、非会員の自治体も、財ラボ会員に無料登録することでデモ環境を利用できます。
未来の展望と参加の呼びかけ
WiseVine社では、Build & Scrapの無償版利用の先行申し込みも開始しました。無償版では、各自治体のリアルデータを用いた実際の業務を行うことが可能です。興味がある自治体はぜひとも申込みをしてください。
この新たなシステムは、自治体の財政運営を革命的に変える可能性を秘めています。持続可能な自治体の実現に向け、今後の展開に注目が集まるでしょう。